2005 Fiscal Year Annual Research Report
毛包バルジ幹細胞への遺伝子導入による常染色体劣性遺伝性魚鱗癬の新規治療戦略の開発
Project/Area Number |
16390312
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秋山 真志 北海道大学, 病院, 講師 (60222551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 宏 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00146672)
澤村 大輔 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (60196334)
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Keywords | 漁鱗癬 / 毛包 / 遺伝子治療 / 変異 / バルジ / 幹細胞 / 魚鱗癬症候群 / トランスグルタミナーゼ |
Research Abstract |
In vitroの系において、バルジ幹細胞幹に対する遺伝子導入実験を行った。すなわち、マウス鬚毛包(vibrissa hair follicle)からバルジ部位を切り取りprimary cultureを行った。得られたバルジ由来の培養細胞に対して、前年度に作成した導入遺伝子のトランスフェクションを行った。 さらに、in vivoの系におけるバルジ幹細胞への遺伝子導入実験を行った。具体的には、上記において、決定されたバルジの幹細胞に対して遺伝子導入効率のよいベクター、導入条件を用いて、マウスの毛包のバルジを目標としてin vivoで遺伝子導入を試みた。 さらに、実際の遺伝子治療実験用導入遺伝子を作成した。具体的には、正常TGM1、正常ABCA12導入遺伝子の作成を行った。これまでの実験での導入遺伝子作成に準じ、ヒトトランスグルタミナーゼ1遺伝子(TGM1)、ヒトABCA12遺伝子とリポーター遺伝子の両方を組み込んだ導入遺伝子、および、標的遺伝子のみを組み込んだ導入遺伝子を、上記導入実験の結果を踏まえたプロモーターならびに、導入ベクターを用いて作成した。 インフォームドコンセントに基づき、トランスグルタミナーゼ1、ABCA12蛋白等の欠損した葉状魚鱗癬患者、道化師様魚鱗癬患者病変部皮膚から、表皮ケラチノサイトを分離、培養し、ヌードマウスに移植し、その再構成された病変を有する皮膚を対象として、遺伝子導入実験を施行した。具体的には、その再構成病変部皮膚に正常遺伝子を入れた導入遺伝子(マーカー遺伝子を含むものと含まないもの)を前年度の研究結果から導入効率が高いことが確認されている方法で、毛包の幹細胞局在部位バルジを遺伝子導入の標的とし遺伝子導入実験を行った。
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Research Products
(3 results)