2004 Fiscal Year Annual Research Report
統合失調症のQOLを含めた薬物治療反応の継時的評価と薬物応答性の解析
Project/Area Number |
16390325
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大森 哲郎 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00221135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
六反 一仁 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10230898)
板倉 光夫 徳島大学, ゲノム機能解析センター, 教授 (60134227)
上野 修一 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (80232768)
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Keywords | 統合失調症 / 薬物療法 / QOL / 生物学的マーカー / DNAチップ / 薬物応答性 |
Research Abstract |
本研究では、統合失調症を出来る限り単剤で治療し、継時的な観察を行っている。(1)陽性症状、陰性症状、抑うつ症状、認知機能を評価するとともに、(2)QOLの主観的(自己評価)および客観的(観察者評価)評価を行う。同時に、(3)治療反応を規定する状態依存的な要因として、白血球内に発現するmRNAを網羅的に定量できるDNAチップを使用して、薬物治療に平行して生ずるmRNA発現の変化を探索し、治療反応の指標を確立する。さらに(4)遺伝子規定的な要因として、遺伝子多型(SNP)解析を行い薬物応答性の個体差の分子遺伝学的解析を行う。以上のような研究計画を進行させている。今年度には、臨床症状とQOLの主観的(自己評価>および客観的(観察者評価)評価、さらに家族による生活技能評価について外来通院患者を対象に横断面的な調査を行って、自己評価QOLには抑うつ症状が、観察者評価QOLには陰性症状が、家族による生活技能評価には抑うつ症状と陰性症状が規定因子として重要であることを示した。これらの所見はQOLの向上を目指すためには、抑うつ症状と陰性症状に着目する必要性を示唆している。白血球内mRNA発現においては10数例の予備的な検討から統合失調症特有の変化があることを示唆する所見を得た。これらが診断上および治療上に有用な生物学的指標となるかを検討している。
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Research Products
(6 results)