2004 Fiscal Year Annual Research Report
革新的原理に基づく超高感度超軽量可搬型ガンマカメラを用いた核医学検査手技の確立
Project/Area Number |
16390343
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
久保 敦司 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90051771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国枝 悦夫 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70170008)
中原 理紀 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10317240)
谷森 達 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10179856)
尾川 浩一 法政大学, 工学部, 教授 (00158817)
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Keywords | 可搬型ガンマカメラ / 超高感度 / 超軽量 / コンプトン散乱 / ガンマ線 / 検出器 |
Research Abstract |
本研究では、ガンマ線天文学の分野で研究が進められている、コンプトン散乱現象を利用した超軽量超高感度可搬型ガンマカメラの医学応用を目的としている。本年度は、既存のプロトタイプカメラの改良を行い、医用応用の可能性について理論的および実験的検討を開始した。 プロトタイプカメラの改良点として(1)コンプトン散乱電子を捉えるμPICの利得改善のため中間増幅器を導入し利得5万程度で安定した動作を実現、(2)角度分解能を上げ装置全体をコンパクト化するために5mm角ピクセルシンチレータ・アレイを開発、の2点を京都大学にて行った。これによりカメラの可搬性を得ることができ、17年度における慶應大学でのファントムを用いた試験が可能となる。 医用応用の可能性について理論的検討として、天文領域とは使用するγ線のエネルギーが違う、検出器近傍に放射線源が立体的に広がる、などの物理的特性の違いがあることに加えて、検査室での取り回しなどについても考慮しシミュレーションを進めた。放射線防護の観点から、使用核種や使用量(投与量)についても検討を行った。カメラの設計に当たっては、高電圧を使用するため、他の医療機器への影響や人体への安全性についての検討を加えた。また実験的検討では、本装置が医用に実際に使用可能であることを検証するため、京都大学にてプロトタイプ検出器にて予備的実験をおこない、高エネルギー核種からなる点線源の画像化が可能であることを確認した。慶應大学でも同様に、特殊電源、ボードコンピュータなどをVMEラック、NIMラックに設置し、基本実験装置のセットアップをおこなった。さらに、臨床応用を視野に入れているため、特製の人体ファントムと高精度の回転機構をと備えた回転台を設計し、作成を開始した。
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Research Products
(13 results)