2004 Fiscal Year Annual Research Report
単純ヘルペスウイルス変異株(HF10)を用いた癌治療
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16390358
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Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Research Institution | Nagoya University |
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Principal Investigator |
中尾 昭公 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70167542)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小寺 泰弘 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10345879)
竹田 伸 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20314015)
西山 幸廣 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60115615)
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| Keywords | ウイルス療法 / ヘルペスウイルス / HF10 / 抗腫瘍効果 / 乳癌 / 膵癌 / 腹膜播種 / 臨床試験 |
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| Research Abstract |
1.臨床試験
治療用変異単純ヘルペスウイルスHF10接種と免疫について
我々はマウスを使った動物実験にてウイルス接種による抗腫瘍免疫の惹起を示す結果を得ており、ウイルス接種と免疫との関係について注目している。再発乳癌に対する第一相臨床試験では血液生化学上免疫系ではIL10、IL12、IFNでの変化は認めなかったが、NK活性は接種後短期間で上昇例を認めた事を踏まえて、新たな進行膵癌症例に対する第一相臨床試験をデザインし、ウイルスを腫瘍への局所接種し、その前後でのIL12、IFNα、NK活性の変化を調査する事とした。平成16年度中に名古屋大学医学部倫理委員会およびIRBの承認を受け、平成17年度から合計6人を対象として施行するところまで準備が進んだ。
2.肝転移症例への応用実験(門脈内投与)
治療用変異単純ヘルペスウイルスHF10の接種経路について
HF10を用いた癌治療の効果は非常に高く、臨床応用に大きな期待ができるが、実際の投与方法として上記の局所注入や腹腔内接種以外に血管内への注射について検討した。ウイルスの血管内注射で心配されるのは、アデノウイルスの血管内注射で以前ペンシルバニア大学で起きたような生体の過剰反応によって引き起こされた人命損傷の事故であり、これを回避する目的で薄い油膜にウイルス溶液を包んで門脈投与し肝転移モデルでの抗腫瘍効果とともにIgA、IgM、IgGの変化について観察する実験を施行し、この投与方法により効果的でより安全な血管内投与ができることを実証した。
3.癌性腹膜炎に対する臨床応用
腹水産生マウス腹膜播種モデルを使用して癌性腹膜炎のための臨床応用のための基礎実験の収集を始め、ウイルス単独群以外に抗癌剤併用群との検討も行っている。
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