2004 Fiscal Year Annual Research Report
緑茶ポリフェノールによる分離膵島の保存および移植後の生着率向上効果の検討
Project/Area Number |
16390362
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
瓜生原 健嗣 京都府立医科大学, 医学部, 講師(寄附講座) (00372582)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 慎一 京都大学, 医学研究科, 助手 (70359834)
玄 丞烋 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (90283655)
|
Keywords | 緑茶ポリフェノール / Epigallocatechin gallate / 膵島移植 / 生体膵島移植 / アポトーシス / 培養液 |
Research Abstract |
臨床膵島移植の開始;我々は平成16年4月7日、日本で初めてとなる膵島移植を成功させた。以後6名に対して膵島移植を行い全例で血糖値改善を認めインスリン離脱症例も得られるなど良好な成績である。一方、我々は平成17年1月19日に世界で初めて生体膵島移植を成功させ、日本はもちろん世界のメディアに広く報道された。 縁茶ポリフェノールのサルおよびヒト膵島の保護作用;我々はシアトルのグループとの共同研究で、緑茶ポリフェノールを培養液中に投与することで濃度依存性にサルおよびヒト膵島を保護することを証明した。また、その作用機序としてアポトーシスを防ぐBcl-2を発現させ、アポトーシスを誘導するBAXを抑制することを示した(Cell Transplantation 2004)。 臨床応用へ向けてのEGCGの膵島の保護作用;緑茶ポリフェノールは複数のカテキン類の混合物である。臨床応用を考えた場合、薬理効果や安全性などを明確にするためには純粋化合物を利用することが望ましい。そこで、緑茶ポリフェノールの主成分であるEpigallocatechin gallate (EGCG)のみを膵島培養中の培養液に投与し、膵島保護効果を小動物および大動物(ブタ)で検討中である。 臨床グレードのEGCGの作成;EGCGを臨床応用するためには、Good Manufacturing Practices (GMP)に準拠した環境下でEGCGを生成する必要がある。現在、再生研の玄丞烋助教授の教室でGMPレベルのEGCG作成が進行中である。
|