2004 Fiscal Year Annual Research Report
悪性脳腫瘍に対する硼素中性子捕捉療法の開発(さらなる治療効果の改善を目指して)
Project/Area Number |
16390422
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
宮武 伸一 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (90209916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岩 敏彦 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30178115)
小野 公二 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90122407)
丸山 一雄 帝京大学, 薬学部, 教授 (30130040)
切畑 光統 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60128767)
吉田 淑子 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (00171421)
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Keywords | BNCT / glioma / liposome / SIMS / transferin |
Research Abstract |
1)SIMSによるヌードマウス脳内移殖ヒトグリオーマ細胞株でのB^<10>集積検討 ヌードマウス脳内にヒトグリオーマ細胞株U87MGを移植し、2週間後に硼素化合物(boronophenylalanine, BPA、500mg/kgもしくはsodium borocaptate, BSH, 100mg/kg)を腹腔内、および静脈内投与を行い、2時間後にsacrificeし、脳を取り出し、腫瘍を含む凍結標本を作製した。この結果、両者併用治療群がもっとも硼素の集積が高く、かつBSHとBPAでは集積する細胞に差が認められ、臨床治療での両者併用投与の有用性を裏づけるものであった。 2)各種培養脳腫瘍株(U251,U87MG,等)におけるTF受容体の発現の検討 トランスフェリン(TF)は血清中に存在する鉄の担体糖蛋白として認識されており、その受容体は生体内に広く分布しているが、悪性脳腫瘍も含め、さまざまな腫瘍細胞に高発現している。よってリポソーム表面にTFをcoatingし、このリポソームの中に硼素化合物を包埋することで、悪性腫瘍へのtageting可能なDDSの作成を考案した。そこで、各種培養脳腫瘍株(U251,U87MG'等)におけるTR受容体の発現をFluorescein activated cell sorter (FACS)を用いて解析hしたところ、各種脳腫瘍株でもその高発現が確認できた。 3)BSH包埋transferrin-PEG-liposome (PEG-TF-liposome-BSH)の作成 直径50 micrometerのliposomeを作成し、その内部にBSHを含有させ、表面をPEG(polyethylene glycol)およびtransferrin でcoatingしたliposome(PEG-TF-liposome-BSH)を作成し、in vitroおよびin vivoでのbinding assayを行っている。
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Research Products
(6 results)