2004 Fiscal Year Annual Research Report
尿路性器癌における薬剤感受性規定分子の同定と臨床応用
Project/Area Number |
16390466
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内藤 誠二 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40164107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 寛史 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20271108)
江藤 正俊 九州大学, 大学病院, 講師 (90315078)
横溝 晃 九州大学, 大学病院, 助手 (60346781)
立神 勝則 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (90380617)
猪口 淳一 九州大学, 大学病院, 医員
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Keywords | 尿路性器癌 / 薬剤耐性 / アポトーシス / マイクロアレイ / IP_3R1 / 遺伝子多型 / 腎細胞癌 / インターフェロン |
Research Abstract |
1、浸潤性膀胱癌の化学療法に対する遺伝子発現による感受性予測に関する研究 シスプラチン耐性培養細胞と親株での発現遺伝子の比較をマイクロアレイを用いて行い、シスプラチン感受性に関わる可能性をもつ候補遺伝子の一つとして小胞体膜蛋白であるイノシトール1,4,5-三リン酸受容体タイプ1(IP_3R1)を同定した。さらに、IP_3R1の発現が耐性株では著明に抑制されており、親株においてIP_3R1の発現抑制によりシスプラチン感受性が低下することを示した。逆に、耐性株においてIP_3R1を強発現させるとシスプラチン感受性が増加することを示した。これらの結果はIP_3R1の発現制御が、膀胱癌細胞におけるシスプラチン感受性に強く関与していることを示唆している。現在、感受性予測のマーカーとしての可能性を検討するため臨床検体での発現解析を始めている。さらに、他の候補遺伝子に関して同様に解析を進めている。 2、尿路性器癌に関する遺伝子多型 (1)膀胱癌及び前立腺癌発症に関する遺伝子多型解析 前立腺癌との関連が推察される候補遺伝子として、HER2、HPC2/ELAC2、LH-beta、PSA、CYP1B1を選定し、それぞれ遺伝子多型頻度を求め、両群間で比較した。現在、検体の収集を継続しつつ、遺伝子多型を解析中である。 (2)癌化学療法の有害事象に関する遺伝子多型解析 MVACなどの癌化学療法を行った患者で、治療効果や有害事象と遺伝子多型との相関を統計学的に検討する。現在、治療効果、有害事象などの評価の集計作業中である。 3、腎細胞癌におけるインターフェロンの治療効果や有害事象に関与する遺伝子解析 腎細胞癌組織(インターフェロン奏功例50例と無効例50例)より抽出したmRNAをマイクロアレイによって比較し、治療効果や有害事象と相関する遺伝子を選択する。現在、ほぼ解析を終了し投稿準備中である。
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Research Products
(4 results)