2004 Fiscal Year Annual Research Report
cDNAライブラリーに基づくヒト角膜内皮細胞発現遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
16390494
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山上 聡 東京大学, 医学部附属病院, 寄附講座教員(客員助教授) (10220245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 史郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (80193027)
臼井 智彦 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80282557)
横尾 誠一 東京大学, 医学部附属病院, 寄付講座教員 (20345200)
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Keywords | DDB2 / ヒト角膜内皮細胞 / 遺伝子修復 |
Research Abstract |
我々は、遺伝子修復関連遺伝子(DDB2)DDB2が4つのスプライシングバリアントを持つことを見出し、それら4つのスプライシングバリアントのクローニングに成功し、GenBankに登録した。DDB2の4つのスプライシングバリアントは、遺伝子修復の必要性に応じて異なった機能を示す可能性が考えられた。角膜内皮細胞においてもワイルドタイプDDB2の発現量が最も多いが他のバリアントも一定量発現していることを半定量的PCR法で明らかにした。培養ヒト角膜内皮細胞での機能を検討する前、Hela細胞に対するアデノウイルスベクターを用いた遺伝子導入を行い、4つのワイルドタイプを含めた5つの遺伝子の有無により、紫外線照射による遺伝子修復における役割を検討した。DDB2のバリアントの2つは、核除去修復に対し、抑制的に働いていることが明らかとなった。 次にヒトドナー角膜内皮細胞および培養ヒト角膜内皮細胞におけるDDB2の発現と機能を解析した。ヒト角膜内皮細胞におけるDDB2の発現は、検討した様々なヒトの組織の中で最も発現レベルが高かった。UV刺激した培養ヒト角膜内皮細胞では核除去修復関連遺伝子の中で最も発現増加レベルが高かった。DDB2を過剰発現させた培養ヒト角膜内皮細胞は、コントロールに比べ遺伝し修復効率が有意に高くなった。以上よりヒト角膜内皮細胞に高発現するDDB2は、角膜内皮細胞の遺伝子修復に重要な役割を果たしていると考えられた。
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Research Products
(2 results)