2005 Fiscal Year Annual Research Report
胎児付属物由来の幹細胞を用いた組織再生の実験的研究
Project/Area Number |
16390508
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
朝戸 裕貴 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (20222581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 浩太郎 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60210762)
長瀬 敬 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00359613)
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Keywords | 胎児付属物 / 臍帯 / Wharton's jelly / 間葉系幹細胞 / ヒト臍帯静脈内皮細胞 / 混合移植 / マトリゲル / 血管新生 |
Research Abstract |
今回我々は生体廃棄材料である臍帯から有用細胞の採取法の確立、およびその再生医学への応用性につき検討した。臍帯静脈からは0.25%トリプシン/EDTA還流法を用いてHuman umbilical cord vein cell (HUVEC)を採取した。ワルトンゼリー部分からはexplant法を用いてHuman umbilical stromal cell (HUSC)を採取した。我々が採取した新鮮なHUVECはFACSでは市販のHUVECとほぼ同等の表面マーカーを発現しており(CD31+,CD144+,Flk-1+)、その他acLDLの取り込み能力を保有しているなど内皮細胞の基本的な性質を保有していた。一方HUSCは分化誘導をかけることにより軟骨、脂肪、骨の多系統の細胞へ誘導可能であることを確認できた。FACSによる検討では、臍帯ブロックを一度凍結し、その後解凍してからexplantで採取したHUSCは、新鮮な状態でexplantで採取したHUSCと比べほぼ同等の表面マーカーを発現しており、臍帯はブロックのまま保存可能であることを確認できた。In vitro血管新生実験では、HUSC単独ではマトリゲル上でHUVECのようなネットワークは構築しなかったが、HUVECとの共培養ではネットワークに取り込まれることが確認できた。In vivoの下肢虚血モデル実験では、HUVECとHUSCを混合投与することにより、虚血下肢をレスキューできることを部分的に確認した。現在再生医学では臓器の再生には血管新生が必須と考えられているが、上記データからHUVECとHUSCをうまく組み合わせることにより、将来的には様々な系統の臓器を再構築できる可能性があると考えられた。
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