2005 Fiscal Year Annual Research Report
Wnt-LRP-DKKシステムとプロテオソーム系を介した骨形成シグナルの解明
Project/Area Number |
16390529
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田村 正人 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30236757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梨本 正之 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 助教授 (30228069)
石崎 明 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (20356439)
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Keywords | Wnt / 骨形成 / 骨芽細胞 / LRP5 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
C2C12細胞に発現プラスミドを導入し,stableに発現するcell lines(Wnt3a-C2C12 cells, Wnt5a-C2C12 cells)を作成した.これらのcell linesにBMP-2を作用させRNAを回収し,種々のmRNAの発現を調べた.分化した骨芽細胞が産生するMMP-13ならびにMEPEのmRNAはBMP-2によりC2C12細胞では発現が誘導されないが,Wnt3a-C2C12 cellsではBMP-2により発現が誘導された.また,BMP-2によって誘導されるId1のmRNAの発現誘導がWnt3a-C2C12 cellsでは低下した.このId1の発現低下がどのような機構によるかを調べるため,ヒトId1プロモーターを用いた解析を行った.Id1プロモーターの転写活性はBMP-2により増大したが,Wnt3aにより抑制された.詳細な検討から,この抑制にはBMP-2応答領域(BRE)の関与が明らかになった.BREにおけるWnt3aによる抑制はDkk1によってブロックされたが,活性型β-cateninによる抑制はDkkによってブロックされなかった.また,Smad1/4によるプロモーター活性の上昇は活性型β-cateninによって抑制された.ゲルシフトアッセイによっても,BREにおける結合活性はWnt3aによって減少した.これらの結果から,Id1遺伝子のBREにおいて,WntシグナルがBMP-2のシグナルを修飾していることが明らかになった.他方,TopFLASHでは,Wnt3aもしくは活性型β-cateninによって誘導された転写活性をBMP-2が促進した. 以上の結果から,WntシグナルとBMP-2のシグナルはお互いを修飾し,2つのシグナルのクロストークによる遺伝子発現の制御によって骨芽細胞分化をコントロールしていることが考えられた.
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Research Products
(3 results)