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2004 Fiscal Year Annual Research Report

骨芽細胞と靭帯・腱細胞の分化制御機構とメカニカルストレス応答性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16390531
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

川島 博行  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40169719)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉澤 達也  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40313530)
松田 明生  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10359705)
里方 一郎  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70170800)
Keywordsメカニカルストレス / 靭帯細胞 / 骨芽細胞 / 石灰化抑制機構 / インテグリン / Msx2 / 遺伝子発現 / OPLL
Research Abstract

靭帯・腱の機能を維持するためには、骨組織と同様に、メカニカルストレス(MS)による刺激が不可欠である。しかしながら、靭帯や腱は通常石灰化することはない。加齢にともなって骨量(石灰化した骨)が減少し骨粗鬆症を来たすことは良く知られているが、一方、靭帯や腱においては石灰化は機能障害につながる(例:脊椎後縦靭帯骨化症、OPLL)。靭帯細胞株が存在しないためその機能に関する研究は遅れていた。我々は、「靭帯/腱細胞は石灰化抑制機構を備えている」という仮説のもとに研究を進め、以下のことを明らかにした。
(1)マウス歯根膜(歯周靭帯)より樹立した靭帯株細胞PDL-L2は、生体内の歯根膜繊維芽細胞と同一の遺伝子発現パターンを示す細胞で、この発現パターンは、分化の初期段階にある骨芽細胞(骨形成にかかわる)のそれに良く似ている。
(2)PDL-L2細胞は、骨芽細胞や軟骨細胞の分化に必須である転写因子Runx2を発現しているが、その転写活性が抑制されているために石灰化できない。このことは、靭帯がin vivoでは石灰化しない事実と符合する。
(3)Runx2の転写活性を抑制する分子はMsx2であり、Msx2の発現を高レベルに保つことが石灰化抑制機序の実態である。
(4)OPLL患者の靭帯骨化部では同一患者の靭帯正常部に比較して、Msx2遺伝子発現が激減しており、その程度は症状の重篤度および靭帯の石灰化度に比例していた。従って、生体内では、上記抑制機構が作動している可能性が高い。
(5)PDL-L2細胞をMS負荷下に培養しても石灰化しない。骨芽細胞は同条件下で石灰化する。
(6)上記の違いは、骨芽細胞におけるMSのシグナル伝達経路インテグリン-FAK-ERK1/2-Runx2の活性化がPDL-L2細胞では負に制御されているためである。この抑制機序は上記Msx2による抑制機序とは独立して作動している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2004

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Homeobox protein Msx2 acts as a molecular-defense mechanism for preventing ossification in ligament fibroblasts2004

    • Author(s)
      吉澤 達也 他7名
    • Journal Title

      Mol.Cell.Biol. 24・8

      Pages: 3460-3472

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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