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2004 Fiscal Year Annual Research Report

転写因子NF‐κB、p65サブユニットのリン酸化による機能調節機構の解明

Research Project

Project/Area Number 16390536
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionFukuoka Dental College

Principal Investigator

自見 英治郎  福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (40276598)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岡部 幸司  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (80224046)
岡本 富士雄  福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (60153938)
鍛冶屋 浩  福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (80177378)
Keywords転写因子 / NF-κB / リン酸化
Research Abstract

NF-κBは炎症、免疫系細胞の分化や機能、さらに種々の細胞の癌化などの様々な生命現象に深く関わる転写調節因子である。NF-κBはN末側にRel homology domainと呼ばれる構造を有する5つの転写因子(p50,p52,p65,cRel,RelB)の総称であり、ホモまたはヘテロダイマーを形成する。NF-κBは無刺激状態では活性抑制タンパク質であるIκBと結合した状態で細胞質中に留まっているが、サイトカインなどの刺激を受けるとIκBはIκBキナーゼ(IKK)複合体(工KKα,IKKβ,NEMO)によってリン酸化され、プロテアソームによって分解される。IκBの分解によりフリーとなったNF-κBは核へと移行し、標的遺伝子のプロモーター領域に存在する特異的配列に結合し、標的遺伝子の発現を調節する。近年、NF-kBの活性化を調節する新たな制御機構として、p65サブユニットのセリン残基のリン酸化と転写活性の関連が注目されている。そこで我々は生体内におけるp65セリン残基のリン酸化の役割を明らかにすることを目的とし、p65の276番目のセリン残基をアラニンに変換したノックインマウス(S276A)を作製した。
S276Aマウスは胎生致死であった。p65欠損マウスは胎生14.5日に肝細胞のアポトーシスによって胎生致死となる。しかし、S276Aマウスでは胎生14.5日には既に死亡し、吸収されているもの、また眼の欠損が認められるものなど表現型に多様性が認められた。S276Aヘテロ接合体を交配させ、経時的に胎仔を摘出したところ、死因はリンパ管と血管の分離不全によるリンパ管への出血によるものと考えられた。
S276Aマウス胎仔と同腹の野生型胎仔から線維芽細胞を調製した。線維芽細胞をTNFαやLPSで刺激したところ、S276Aではp65の核移行とDNAの結合は正常に認められたが、NF-κBの転写活性の著しい抑制が認められた。さらに野生型線維芽細胞ではTNFαやLPSで刺激すると、コアクチベーターCBPとの会合が認められたが、S276A線維芽細胞をTNFαやLPSで刺激してもCBPとの会合は認められなかった。
また、276番目のセリン残基以外にも534番目のセリン残基のリン酸化の重要性が報告されており、S534Aノックインマウス作製の為のコンストラクトを作製し、ES細胞へのトランスフェクションを行なった。現在、G418耐性クローンの選別を行なっている。

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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