2005 Fiscal Year Annual Research Report
再生エナメル質とCAD/CAMを用いた歯科修復材の開発と臨床応用
Project/Area Number |
16390560
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
寺田 善博 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (30038898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永留 初實 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (30284516)
本田 雅規 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70361623)
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Keywords | エナメル質 / 再生 / アメロジェニン / 継代培養 |
Research Abstract |
生後6ヶ月のブタ下顎第三大臼歯から歯胚を摘出した.歯胚上皮組織と間葉組織を酵素処理により細胞単離し,10% FBS DMEM培地にて3日間培養した.無血清培地LHC-9に培地交換した後,培養約11日目に0.05% Trypsin-EDTAにてディッシュから細胞を剥離した.3T3-J2の増殖能を抑えるために3時間Mitomycin C(MMC)処理した.Attachment培地(ATT培地)を用いて,剥離した歯胚上皮細胞を3T3-J2細胞上に播種した.さらに3日間培養後(培養14日目),Maintenance培地(MT培地)に置換し歯胚上皮細胞がconfluentになったら新しい3T3-J2上に継代した. この培養システムを用いることにより,10継代まで歯胚上皮細胞を培養することが可能となった.また,これらの継代した細胞はエナメル芽細胞と同様な表現型を有することがわかった.この手法によって,エナメル芽細胞から分泌されるエナメルマトリックス蛋白質の解析や組織工学の研究に寄与できると考えられる.一方,足場の開発に関しては,エナメル質の形成に影響を及ぼすと考えられているアメロジェニンがハイドロキシアパタイトの表面に単層で吸着し,分子間で影響を及ぼし合わないということがわかった.これにより,エナメル質再生の足場となる材料(アパタイトやβ-TCPなど)にアメロジェニンを添加することで,より効果的に再生できるのではないかと考えられる.
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