2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390578
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本田 雅規 東京大学, 医科学研究所, 寄付研究部門教員 (70361623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝比奈 泉 東京大学, 医科学研究所, 寄付研究部門教員(客員助教授) (30221039)
相良 洋 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50145041)
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Keywords | 細胞培養 / 歯胚上皮細胞 / 歯嚢細胞 / フィーダーレイヤー / 歯胚組織 |
Research Abstract |
本年度は歯胚上皮系細胞の培養方法の確立と歯嚢細胞の適切な培養条件を検討した。この研究ではすでに歯の再生に成功しているブタの歯胚組織を用いた。生後6ヶ月のブタ下顎骨から埋伏している歯胚を無菌的に取出し、歯胚上皮細胞と歯嚢細胞を獲得した。歯胚上皮細胞は歯胚上皮組織から酵素処理にて分離し、細胞を血清入りの培地にて培養すると、繊維芽細胞が混入することから、数日間後に無血清培地に交換すると、歯胚上皮細胞のみとなった。しかし、無血清培地では細胞が増殖しないので、3T3細胞をフィーダーレイヤーとして混合培養にて増殖することを確認した。その後、10継代した培養細胞から、mRNAを採取し歯胚上皮系細胞特異的な遺伝子であるアメロジェニンとアメロブラスチンの発現を確認した。さらに、初代歯胚上皮培養細胞と継代した歯胚上皮細胞からタンパクを抽出し、ウェスタンブロット法により、アメロジェンの発現を確認した。これらの結果から、この方法にて継代培養した細胞が初代細胞の表現系を維持していることが確認できた。 歯嚢細胞は歯胚組織から歯嚢組織と上皮組織を1%トリプシンとEDTA溶液にて分離した後0.25%トリプシン溶液によって歯嚢細胞を単離した。血清を含む通常の培地で細胞は増殖した。この培養増殖した細胞を継代し、歯嚢細胞から発現しているType I collagenとビメンチンの発現を免疫細胞染色にて確認した。さらに、この培養した歯嚢細胞からmRNAを取り出し、今までに報告されている歯嚢細胞から発現しているとされる遺伝子についてRT-PCRを使って、その発現を確認した。これら実験結果から歯嚢細胞を歯胚組織から単離し、培養増殖できることを確認した。 上記結果から、本年度においてわれわれの手法にて歯胚上皮細胞と歯嚢細胞の分離および培養方法を確立したことが示唆できる。
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Research Products
(1 results)