2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390603
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小野 卓史 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (30221857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
誉田 栄一 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30192321)
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Keywords | fMRI / MRI映画 / 大脳皮質 / 口唇口蓋裂 / 両唇音 / 負荷吸気 / 下顎位 |
Research Abstract |
顎口腔咽頭領域は様々な生理機能に関与する多機能領域である。本研究は、磁気共鳴画像(MRI)映画法、機能的MRI、voxel-based morphometryなどの画像解析法を用いて脳と顎口腔咽頭領域の形態と機能の連関を探索するものである。発音機能を対象として、MRI映画を用いて以下の2つの実験を行った。いずれの実験においても外部同期信号を用いてMRI装置を駆動するとともにリズムを被験者に与えた。この信号に同期した両唇音(/apa/)発音中の顎口腔咽頭形態をgradient echo法を用いて撮像した。実験1:時間分解能(TR)を30ms,40ms,60ms,80ms,120msの5条件下での形態計測を行った。その結果、被験者間に個体差が存在するものの、構音器官同士の動作の時間的関係は個体内で保持されていると考えられた。また、TRは研究目的に応じて選択すべきことが示唆された。実験2:TRを30msとして上下口唇間距離(IL)、第2頸椎-舌尖間距離(TA)、C2-舌根間距離(TP)および軟口蓋挙上角(Vp)を設定し、これらの時系列変化および相関を解析した。その結果、個人内において、IL、TA、TPおよびVpは、TRに依存せずほぼ一定の時系列変化を示し、互いに有意な相関を示した。個人間において、ILとTAおよびILとVpは有意な相関を示した。以上の結果から、口唇は舌尖および軟口蓋と密接な時間関係を維持しながら構音運動することが示唆された。また、口唇口蓋裂(CLP)患者における発話時の大脳皮質ならびに小脳の賦活と裂の側性の相関を想定し現在CLP患者ならびに健常者においてfMRIデータならびにVBMデータを採得中である。
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Research Products
(3 results)