2004 Fiscal Year Annual Research Report
埋伏歯・萌出遅延歯の萌出促進をめざした分子・細胞生物学的アプローチ
Project/Area Number |
16390604
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
須田 直人 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90302885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北原 裕 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 日本学術振興会特別研究員
大山 紀美栄 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90014216)
春日井 昇平 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70161049)
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40272603)
小守 壽文 長崎大学, 医歯学総合研究科, 教授 (00252677)
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Keywords | 埋伏歯 / 萌出遅延歯 / drug delivery system / 萌出路形成 / 遺伝子解析 / DNA microarray |
Research Abstract |
(1)萌出完了歯と萌出途上歯の歯根膜組織における遺伝子発現の網羅的解析 萌出完了歯と、萌出途上歯の歯根膜組織を単離後、RNAを抽出しDNA microarrayにより網羅的に遺伝子発現を解析した。前者と後者の間で、発現レベルが顕著に異なる遺伝子を比較し、Calbindin、Fibrillinをコードする遺伝子の発現が萌出途上歯の歯根膜組織で顕著に高かった。Fibrillinは高口蓋や歯列弓狭窄などの特徴的な所見を呈するマルファン症候群の原因遺伝子として知られる。そこで、この疾患患者の抜去歯より歯根膜細胞を単離し、in vitroにおいてcharacterizationを行った。その結果、この細胞がPLAP1やperiostin等、種々の遺伝子の発現に著しい特徴を持つことが明らかとなった。 (2)歯周組織に対するPTHrPとreceptor activator of NFκ-B ligandの役割 我々は、歯の萌出プロセスにおけるparathyroid hormone related protein (PTHrP)の重要性を報告してきた。本年度は新たな知見として、従来より報告してきた破骨細胞による骨吸収だけでなく、骨芽細胞による骨形成過程にもPTHrPが重要な制御因子として機能する事を遺伝子欠損マウスの解析から明らかにした(Kitahara et al.,Bone,2004)。 マウスの歯胚培養系を用いて、歯の萌出に必須な周囲歯槽骨改造にはreceptor activator of NFκ-B ligandが関与することを明らかにした(Suzuki et al.,J Bone and Miner Metab,2004)。 (3)retrovirusの遺伝子導入 歯の周囲組織へのretrovirusの遺伝子導入を行う準備として、種々の導入遺伝子の設計を行った。今後は器官培養系や実験動物への導入を計画している。
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Research Products
(6 results)