2006 Fiscal Year Annual Research Report
難病患者と共に生きる家族の在宅生活を支える看護ケアガイドラインの開発
Project/Area Number |
16390644
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
野嶋 佐由美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (00172792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 綾美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (90172361)
長戸 和子 高知女子大学, 看護学部, 助教授 (30210107)
池添 志乃 高知女子大学, 看護学部, 講師 (20347652)
川上 理子 高知女子大学, 看護学部, 講師 (60305810)
瓜生 浩子 高知女子大学, 看護学部, 講師 (00364133)
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Keywords | 難病患者 / 難病患者の家族 / エンパワーメント / 看護ケアガイドライン |
Research Abstract |
難病患者と共に生きる家族を支援する看護ケアガイドラインを、家族エンパワーメント看護モデルを基盤としながら開発を行った。難病の中でも神経難病を取り上げて、神経難病版、ALS版、パーキンソン版、脊髄小脳変性症を取り上げた。 家族看護研究者を中心として、難病患者に関わっている看護者への聞き取りを行い、洗練化を行った。また、事例への適応方法の紹介として、各疾患の2事例を取り上げて、ケアガイドラインの活用方法についての紹介を行い、臨床の場で活用可能なものとした。 ガイドラインは、家族アセスメント・家族像の形成、家族との援助関係の形成、て家族への働きかけの3局面からなる。家族アセスメントでは、家族の病気の捉え、家族の情緒的反応、家族のニーズの把握、家族と病気の絡まりを踏まえることが重要であるので、これらの事柄に関する情報を把握して、家族アセスメントをして、家族像を形成する過程を説明している。 神経難病の患者と共に生きている家族との援助関係形成ではいくつかの看護者に求められる姿勢として、「患者の人生と介護者の人生の両方を尊重する」「次の展開を想定して家族を道案内していく」「残されている機能、まだできることに価値をおく」「家族を介護のマンパワーとして捉えない」「共感を持ちともに悩むが、過剰に感情移入しない」「要求をどこまでも応じるのではなく限界を引く」であるとした。 家族への働きかけのセクションでは、「家族の日常生活・セルフケアの向上」「家族への情緒的支援」「家族教育」「家族の対処行動や対処能力の向上」「家族換券の調整・コミュニケーションの活性化」「家族の役割調整」「親族や社会資源の活用」「家族の発達課題の達成への働きかけ」「家族危機への働きかけ」「家族の意志決定の支援」「家族の力の強化」のなかから、選択して看護介入を行うようにしている。
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