2005 Fiscal Year Annual Research Report
老人訪問看護の質評価指標の開発:ベストプラクティスに基づく評価項目策定及び標準化
Project/Area Number |
16390647
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石垣 和子 千葉大学, 看護学部, 教授 (80073089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 則子 千葉大学, 看護学部, 助教授 (90280924)
山田 律子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教授 (70285542)
金川 克子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (10019565)
正木 治恵 千葉大学, 看護学部, 教授 (90190339)
鈴木 みずえ 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (40283361)
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Keywords | サービスの質 / 訪問看護 / 高齢者 / ベストプラクティス / 質評価 |
Research Abstract |
本研究では、高齢の在宅療養者に典型的に見られる問題に対する「最善の看護」(ベストプラクティス)を具体的に定義し、それを基に訪問看護サービスの質を評価する指標を開発・標準化することを目的とした。2年目の本年度は、昨年度の検討で必要性が明らかになった領域の検討を追加し、質評価項目を用いて、全国の訪問看護ステーションを対象とした看護実践内容の調査を実施した。 今年度追加された領域は以下のようなものである:排便ケア・慢性疼痛ケア・運動機能の維持/回復・終末期ケア。これらの領域における適切な看護ケアについて、国内外の文献をレビューし、訪問看護でのベストプラクティスとそれに基づく質評価のための設問を作った。文献検討の際には、教科書に記述されるこれまでの典型的な介入方法、個別例の経験に基づく意見(総説)も採用した。 文献検討にもとづく設問の策定に続き、作成されたたたき台を該当領域の看護研究者・訪問看護実務のエクスパートに供して内容を検討、適宜修正した。エクスパートによる検討は、問題の領域ごとに3-5名に依頼し、訪問看護で一般的に看護師が実践するという条件でのベストプラクティスについて討議した。問題領域により1回から数回のエクスパート会議を実施した。 以上により作成された16領域の質評価指標を全国5322件の訪問看護ステーションに4領域分ずつ配布し、日ごろの看護実践で実施されている内容がどの程度であるかを検討した。回収総数は1579施設(29.7%)であり、領域によりばらつくが、有効回答率は21.2%から29.8%であった。領域ごとの得点は、100点満点換算で71.5から90.3の範囲であり、設定された質評価項目の実施率(自記式の回答による)が7割から9割であることが示された。来年度は、作成された質評価指標の有効性評価する予定である。
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