2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390655
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
村井 貞子 東邦大学, 医学部, 教授 (20057623)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
美ノ谷 新子 東邦大学, 医学部, 助教授 (20299986)
峯川 美弥子 東邦大学, 医学部, 助手 (90366500)
山口 綾子 東邦大学, 医学部, 助手 (10366502)
|
Keywords | 在宅医療 / 易感染者 / 感染予防対策 / 感染予防教育 / 危機管理システム |
Research Abstract |
1)東京都内の訪問看護ステーション500施設を対象とし、16年1月中の在宅医療における感染と感染予防に関する状況を把握した。(回収率25%) 1.感染症の状況:感染症が疑われて入院をした利用者がいる施設は42.6%、感染症が原因で利用者が死亡したとする施設のうち、肺炎と答えた施設が34.1%、MRSA感染が11.1%、HBV/HCVが9.6%であった。感染症の診断を受けている利用者がいる施設は55.8%あり、診断名は肝炎、肺炎、創傷部の感染、膀胱炎が多く、原因菌の判明しているものでは、MRSA、HBV/HCVが多く、高齢者を中心とする宿主の条件を考慮すると、感染経路対策を徹底する必要がある。 2.感染予防対策の実施状況は、最も基本的な手洗いについては、75.2%施設が手洗いの指導をしていると回答しており、21.1%が看護師に任せているとしていた。また、手洗いうがいは当然のことであり、指導をしないと回答している施設が12.9%存在した.手洗い法は65.4%の施設が石鹸流水で行っており、石鹸と擦式消毒薬の併用を33.1%、擦式消毒薬のみは33.1%の施設が行っており、携帯用の擦式消毒薬の使用をしている施設が3分の1を占めていた。 2)米国の在宅医療の感染予防の状況:平成17年1月29日より2月6日まで、テキサス州、サンアントニオ市で訪問看護などの9施設を訪問、研修を行い、以下の点で日本との相違を認めた。1.米国における在宅ケアの状況は、早期退院による急性期の看護とホスピスケアが主体である。2.ケア受給者は医療処置を必要としており、ケア提供者は高度な看護技術を要求されている。3.在宅ケアにおける感染予防の規程は各施設により厳密に定められており、実施状況は行政により評価さる。4.日常生活ケアに関与する人材を含めて、在宅ケアに係わる人材の感染予防教育は各施設の責任で行われ、看護師が教育の責任を負っている。5.退院患者の感染症に関する情報は、入院時から担当する在宅ケアの施設に伝達され、看護計画に反映されていた。
|