2004 Fiscal Year Annual Research Report
ブラジル・パンタナールにおける熱帯湿原の包括的環境保全戦略
Project/Area Number |
16401023
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
丸山 浩明 国立大学法人横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (50219573)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁平 尊明 筑波大学, 地球科学系, 講師 (60344868)
吉田 圭一郎 国立大学法人横浜国立大学, 教育人間科学部, 講師 (60377083)
宮岡 邦任 三重大学, 教育学部, 助教授 (70296234)
下城 一 国立大学法人横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (20345466)
|
Keywords | パンタナール / ブラジル / 湿地 / 植生調査 / エコロッジ / 首輪GPS / バイトカウンター / スポーツフィッシング |
Research Abstract |
1.パンタナール・ニェコランディア地区のファゼンダ・バイア・ボニータを事例に、農場内の代表的なビオトープであるバザンテ、バイシャーダ、カンポアルト、セラード、セラドンに各1カ所、20m×20mの方形調査区を設置して、樹種、胸高直径、樹高の植生調査を行った。また、各方形調査区に8カ所の1m×1mのコドラートを設置し、草本層について種毎の被度を測定した。その結果、5カ所の方形調査区内に20種の木本種と19種の草本種を検出した。 2.公園道路周辺に集積するエコロッジを対象に、設立の歴史や経営内容・課題などを聞き取り調査した。その結果、大規模な外部資本のエコロッジを除き、経営基盤が脆弱なものが多く、経営者の入れ替わりなどが認められることがわかった。シーズンオフの収入減を補完する牧畜など他の生業活動との有機的連携が不可欠である。 3.ミランダ市の漁業集落を対象に、スポーツフィッシングの進展に伴う漁獲資源の減少に歯止めをかける法規制の強化が、漁師の生活にいかなる影響を及ぼしているかアンケート調査を行った。その結果、法規制強化後の釣り客の激減が漁家の深刻な収入源をもたらし、漁師の廃業や、伝統的漁業への回帰を促している実態が明らかになった。 4.雨季の3月に、ファゼンダ・バイア・ボニータのウシに首輪GPSとバイトカウンターを装着し、ウシがいつ、どこで、どのくらいの草をはんでいるのか、食餌行動を詳細に追跡した。データの解析はまだだが、次年度の乾季調査とあわせ、家畜の放牧が植生に及ぼす影響を定量的に解明する予定である。
|
Research Products
(6 results)