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2007 Fiscal Year Annual Research Report

開発と抵抗-エチオピア西南部におけるプランテーション開発と牧畜民の抵抗戦術

Research Project

Project/Area Number 16401031
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

宮脇 幸生  Osaka Prefecture University, 人間社会学部, 准教授 (60174223)

Keywordsプランテーション / 開発 / エチオピア西南部 / 農牧民 / 抵抗
Research Abstract

本年度は、綿花プランテーション近辺に居住するクシ系農牧民ツァマコの地域集団ウンチェテおまびドゥマの、プランテーション開設後の農耕・放牧パターンの変化、およびプランテーションに対する対応について、聞き取り調査を行なった。また町周辺に居住するツァマコを中心とする農牧民世帯約100世帯に対して、町周辺への移住の理由についてインタビューを行なった。
ドゥマの蜂起の前後に行なわれた調査報告は、プランテーションはツァマコの生態資源の利用や生態環境自体に、マイナスの影響を与えていると結論づけている。しかし今回の調査では、すくなくともプランテーション周辺に集まる農牧民世帯は、プランテーションとその周辺の「都市的」環境を、多様な形で利用していることが明らかになった。例えばドゥマの蜂起後、プランテーションと良好な関係を続けたウンチェテの住人は、プランテーションの提供する灌漑用水路を用いた畑に多くのプロットを持ち、裕福で経済的影響力のある住人として居住している。また首長の親族たちは、プランテーションでトラクターの運転手のような比較的恵まれたポジションについている。他方で伝統社会から脱落した人々(旱魃による故郷離散者、夫を失った女性、身体障害者、駆け落ちした若者など)は、町周辺で賃労働者や町住民への物売りとして、生活の再建を目指している。このように、出身地域・出身集団・出身社会内でのポジションにより、プランテーション周辺の環境利用には、明瞭な相違をみることができた。

  • Research Products

    (3 results)

All 2008 2007

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] 北東アフリカ 解説2008

    • Author(s)
      宮脇 幸生
    • Journal Title

      『講座世界の先住民族ファースト・ピープルズの現在05サハラ以南アフリカ』福井勝義・竹沢尚一郎・宮脇幸生編明石書店

      Pages: 22-46

  • [Journal Article] ホールー辺境の民の抵抗とジレンマ2008

    • Author(s)
      宮脇 幸生
    • Journal Title

      『講座世界の先住民族ファースト・ピープルズの現在05サハラ以南アフリカ』福井勝義・竹沢尚一郎・宮脇幸生編明石書店

      Pages: 127-146

  • [Journal Article] 国家支配下における戦いを通じた民族アイデンティティの形成-ホールーハマル紛争(1941-1974)より-2007

    • Author(s)
      宮脇 幸生
    • Journal Title

      『抵抗と紛争の史的アプローチ-エチオピア国民国家の形成過程における集団の生存戦略-』福井勝義編京都大学大学院人間・環境学研究科(福井研究室)

      Pages: 188-216

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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