2005 Fiscal Year Annual Research Report
メタ認知活用による環境適合型グローバル・リーダーシップ行動モデルの構築
Project/Area Number |
16402019
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
永井 裕久 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (10266215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 忠彦 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (60080363)
徐 ふぁ 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (40253025)
ブレア オドー 筑波大学, 大学院ビジネス科学研究科, 教授 (10400631)
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Keywords | グローバル / リーダーシップ / 環境適応 / メタ知識 / コンピテンシー |
Research Abstract |
今年度は、前年度に実施した見識者によるグローバルリーダー要件に関するヒアリング結果のまとめるとともに、環境適合型グローバルリーダーのコンピテンシー促進要因に関する文献調査を行った。これらの分析結果をもって、本調査の調査対象となるJAIMSを訪問し、実際のMBA学生に対する演習実験を通して、米国およびアジア各国のリーダーシップ様式の国際比較をおこなった。また、来年度に予定されている本調査の準備のため、グローバル環境に付随する組織、地域の社会経済環境に関連した変数項目の策定に向けた、海外日系企業の現地法人における日本人派遣者および、現地国人マネジャー調査を実施した。本年度に実施した準備は、来年度に実施予定の個人のメタ認知プロセスを経て、国際汎用部分と地域特殊部分から構築されるグローバルリーダーシップの行動選択メカニズムの解明に有効な分析結果といえる。とりわけ、グローバルコンピテンシーの分析結果から、選択されたコンピテンシーの約3分の2は、地域横断的に有効なコンピテンシーのセットであり、残り3分の1が地域特殊性に依存するものであることが判明した。これらの結果から、今後のモデル開発に向けて、より汎用性の高い地域横断的なコンピテンシーの選択メカニズムに焦点を当て、マネジャーが国境を超えてコンピテンシーを発揮する際に、環境要件をどのように認識し、その実行を促進する要因を探索することが、今後のグローバルマネジャーの育成にとって、より重要なソリューションとなり得ることが確認された。
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