2006 Fiscal Year Annual Research Report
超高エネルギー宇宙線現象解明のためのCERN LHC用ガンマ線観測装置製作
Project/Area Number |
16403003
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
笠原 克昌 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (00013425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井戸川 知之 芝浦工業大学, システム工学部, 助教授 (40257225)
鳥居 祥二 早稲田大学, 理工学研究所, 教授 (90167536)
田村 忠久 神奈川大学, 工学部, 助教授 (90271361)
さこ 隆志 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (90324368)
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Keywords | LHC / 宇宙線 / 超高エネルギー現象 / タングステン・カロリメー / ファインマンX分布 / LHCf |
Research Abstract |
LHCf実験の最終のTechnical Design Reportを完成し,LHC委員会に5月に提出.最終的に8月のCERN理事会に於いてLHCの正式実験の1つとして認可された.実験サイトはAtlasの衝突点から140m離れた2地点にあるビームパイプが2つに分かれる地点とし,それぞれアーム1とアーム2として2つのほぼ同形の位置敏感型小型かロリメータを設置する.アーム1は位置位置検出にシンチレーティング・ファイバーを用い,粒子増殖にはタングステン,サンプリングには通常のプラスチック・シンチレータを用いる.断面2cnx2cmと4cmx4cmの2つのタワーを用い,それぞれ厚さは42輻射長である.これは日本が全面的に責任をもつ.一方アーム2は位置検出にシリコンストリップを用いるほぼ同様なカロリメータである.この部分はイタリア側が全面的に責任をもつ. 確定した検出器仕様で装置製作を行い,8月未より9月初めにかけてCERN spsのビームにてテストを行った.電子200,100GeV,陽子250GeV,ミューオン150GeVの照射を行った.また,アーム2の装置についても同様なビームテストを実行した.エネルギー分解能などについてモンテカルロ計算と一致する結果が得られ,装置の性能を実証することができた. アーム1は1月にLHCトンネルの中に設置する作業を行い,迅速に設置可能なことを確認,データ転送ケーブルの設置確認,装置遠隔操作のマニピュレータの動作確認なども行った.そのあと装置は一旦外部に運び出し,来年度の設置に備えることとなった.AtlasのUSA15部分にDAQ用のラックを設置した. 2003年のプロトタイプ装置のSPSによるビームテスト結果は論文としてNIMに投稿,間もなく受け付けられる状態である.また,4つの国際シンポジュウムでLHCfについての講演を行っている.
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Research Products
(3 results)