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2005 Fiscal Year Annual Research Report

低地フタバガキ林における生物の長期変動:一斉開花は多様性を促進するのか?

Research Project

Project/Area Number 16405006
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

酒井 章子  京都大学, 生態学研究センター, 助教授 (30361306)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 市岡 孝朗  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (40252283)
Keywords一斉開花 / 低地フタバガキ / 送粉 / 種子捕食者 / 植食者
Research Abstract

低地フタバガキ林の「一斉開花」とは,数年に一度林冠に優占するフタバガキ科樹種の他さまざまな植物が同調して大量開花・結実する現象である.一斉開花は東南アジア熱帯に特異であり,生物学的にも森林の保全と更新という点からも重要な現象である.本研究の調査地のランビル国立公園では10年以上にわたって植物フェノロジーと昆虫群集動態の観測が行われており,東南アジア熱帯では他に例をみない.本研究の目的は,観測の継続に加え,生態調査及び遺伝解析から「一斉開花は動物-植物相互作用に関連した2つのメカニズムによって生物多様性を促進している」という仮説を検討することである.本年度は、まず、フタバガキの食植者であり送粉も一部担うと考えられているハムシとフタバガキ科樹種の関係について、すでに蓄積されたライトトラップやスウィーピングによって採集された標本の分析をすすめ、その結果、訪花性ハムシ数種では非開花期においても出現が確認され、さらに、そのうち数種が一斉開花に同調しない樹種の花上やサラノキ属の新葉上にいることがわかった。これらにより、そうしたハムシは非一斉開花期においてはそれと無関係に咲く花や新葉などを利用し個体群を維持していると考えられた。つぎに、重要な長距離送粉者である花蜜食コウモリの動態と植物の関係をあきらかにするため、カスミ網を用いて定期調査を行った。やや小規模な開花がみられた2005年春には、一部のコウモリが原生林でみられたが、多くの花蜜食コウモリは果樹園など人の手が入ったハビタットに主に生息していることがうかがわれた。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Inflorescence structure of Bosenbergia (Zingiberaceae) and its significance for intrageneric classification2006

    • Author(s)
      酒井 章子, 永益 英敏
    • Journal Title

      Acta phytotaxonomica et geobotanica 57(未定)

  • [Journal Article] Systematic studies Of Bornean Zingiberaceae V.Zingiberoideae of Lambir Hills, Sarawak2006

    • Author(s)
      酒井 章子, 永益 英敏
    • Journal Title

      Blumea 51

      Pages: 95-115

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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