2005 Fiscal Year Annual Research Report
中央アフリカにおける抗寄生虫病伝承薬用植物の調査研究
Project/Area Number |
16406003
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 啓寿 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (00210013)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 耕治 大阪大学, 薬学研究科, 助手 (50359840)
田村 理 大阪大学, 薬学研究科, 助手 (30362619)
|
Keywords | マラリア / トリパノソーマ / リューシュマニア / 寄生虫感染症 / 中央アフリカ薬用植物 / 抗寄生虫伝承薬用植物 / コンゴ民主共和国 / プロアンソシアニジンン |
Research Abstract |
コンゴ民主共和国へ渡航し、海外共同研究者随行のもと寄生虫感染症の治療に伝統的に用いられている薬用植物について調査研究を行い、マラリアや、アメーバー、トリパノソーマ、リューシュマニアなどの感染症治療に用いられている約20種の薬用植物を入手した。これらの薬用植物より抽出エキスを作製し、抗マラリア活性試験および抗トリパノソーマ活性試験について検討した結果、ヒト由来細胞に対して低毒性であり抗マラリア活性を示す8種の、抗トリパノソーマ活性を示す2種の薬用植物を見出した。さらに、マウスを用いたin vivoでの抗マラリア活性試験を行い、特に有効性の高いRouwolfia obscureを見出した。本植物より、活性成分を明らかにするべく各種クロマトグラフィーを用いて分画を進めた結果、活性本体としてインドールアルカロイドajmalineおよびisosandwicinを単離同定した。 一方、in vitro抗トリパノソーマ試験において良好な結果を示した2種の薬用植物Cola accuminataおよびArtemisia annuaについても、マウスを用いたin vivo試験を行い、強い原虫生育抑制効果が認められた。そこで、in vitroにおける活性を指標として、活性本体の分離・精製を進め、前者からは、proanthcyanidin類を、後者からはセスキテルペン成分を活性本体として明らかにした。
|
Research Products
(4 results)