2004 Fiscal Year Annual Research Report
微生物感染がHIV感染児に与える影響およびラクトフェリンによる介入
Project/Area Number |
16406022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森内 浩幸 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90315234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 和徳 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教授 (80160414)
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Keywords | タイ / HIV-1 / GBウイルス / HHV-7 / ラクトフェリン / Viral load / quasi-species / フィールド研究 |
Research Abstract |
フィールド研究の立案・打合せ タイ・チェンマイ大学の共同研究者(Dr.Thira SirisanthanaおよびDr.Sakchai Dettrairat)と3回にわたり協議を重ね、研究対象の設定、研究項目の確認、費用の見積もり、役割分担の再確認を行った。その結果、以下のプロジェクトの詳細を詰めていった。 1)タイ国政府のプログラムに則り、抗レトロウイルス剤投与と定期的モニタリングを受けている無症候性HIVキャリアに対する前方視的研究を行い、特にGBウイルス、HHV-7の持続感染がHIV感染に及ぼす効果を確認する。 2)チェンマイ大学病院感染症科を受診するエイズ患者・患児において、感染症の併発に伴うHIVの質的(quasi-speciesの変化、共受容体好性の変化など)・量的(viral loadの変化)変化を捉える。 ラクトフェリンの抗ウイルス効果のin vivo試験 ラクトフェリンはHIVのみならず様々なウイルス感染にin vitroで有効と考えられているが、実際に人に投与してその有効性を証明した研究は少ない。そこで、フィールドで行う予定のラクトフェリンによる介入試験のパイロット研究として、長崎大学医学部倫理委員会の承認の後、国内の保育園においてラクトフェリンの摂取がロタウイルスによる嘔吐下痢症の発症頻度や重症度に及ぼす影響を調べた。その結果、1日100mgのラクトフェリンの摂取が、発症頻度には有意差がなかったものの重症度の軽減に極めて有効であることを示し、フィールドにおける介入試験で用いる用量についての目安をつけることができた。
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Research Products
(3 results)