2004 Fiscal Year Annual Research Report
冗長分散型ファイル配置によるバーチャルファイルサーバシステムに関する研究
Project/Area Number |
16500039
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
石橋 勇人 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 助教授 (70212925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安倍 広多 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 講師 (40291603)
松浦 敏雄 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 教授 (40127296)
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Keywords | バーチャルファイルサーバ / 分散バックアップ / クラスタリング / 自律分散型 |
Research Abstract |
本年度は,冗長分散型ファイル配置によるバーチャルファイルサーバシステムの実現に向けての第一段階として,(1)冗長分散型ファイル配置を行うバックアップシステムに関する研究,(2)P2P手法によるインターネットノードのクラスタリングに関する研究,の2点に注力した. (1)では,特定のサーバノードなしにネットワーク上の各ノード(PC等の計算機)に分散してファイルをバックアップできるシステムの設計を行っている.このバックアップシステムは,ネットワーク(LAN)に接続されたPC群を対象としており,それらの余剰ディスク領域を利用して相互にバックアップをとることによって,特殊な機器を必要とすることなく容易かつ安価なバックアップを実現している.このシステムは,サーバノードのような特別な位置づけのノードを持たず,各ノードが全く等価な機能を有する分散型となっている.このシステムについては,第67回情報処理学会全国大会において発表を行った(講演番号6W-4). (2)は,冗長分散型ファイル配置によるバーチャルファイルサーバシステム実現の基盤と成り得る研究である.ネットワーク上に分散した多数のノードが互いに通信する環境において,通信コストを下げるためには,通信に局所性を持たせることが必要である.そのためには,距離的に近いノードを識別してクラスタリングすることが有効となる.特殊な役割を持つサーバノードなしにクラスタリングを実現するため,本研究では,ノード間の距離情報のみを利用して自律分散的にネットワーク上のノードをクラスタリングする手法を提案した.本手法については,情報処理学会分散システム/インターネット運用技術研究会において発表を行っている(2004-DSM-35(11)).
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