2005 Fiscal Year Annual Research Report
画像集合とあいまい情報量を用いた画像圧縮符号化の研究
Project/Area Number |
16500047
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
坂田 真人 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (60006335)
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Keywords | 画像符号化 / 画像集合 / 動画像 / ファジー推論 / ニューラルネットワーク / オブジェクト抽出 |
Research Abstract |
本研究で提案する画像符号化方式は原画像の各画素における濃度値の範囲、つまり上限と下限のデータを保持する。この特徴は、オブジェクト符号化に適合すること、集合演算が使えること、あいまい情報量の概念を用いて品質の程度を定量的かつ統一的に扱えること、復元処理過程では望ましい評価基準に基づき画像を再生できること、などの特徴を持つ。これまで、オブジェクトのクラス(型)として、平坦な領域を表現する平坦図形、オブジェクトの境界を識別するエッジ図形、そして画像に依存せず、任意の領域に適用できる1次元走査図形を採用した。種々の実験の結果、前述の特徴が有効に機能することが確認できた。 本年度は、この研究を動画像へ発展させるため、動画像内の動オブジェクトをひとつのクラスとして識別する方策を検討し、その実証実験を行った。動きのある領域又はオブジェクトの動きベクトルを検出することが基本である。動オブジェクトが同定できれば、画像の集合演算の導入が容易となり、また、動きベクトルの同定は集合の形状変化に対応できる。本研究における動きベクトルを抽出する方法は、ニューラルネットワークの入力から逐次各フレームを入力し、動オブジェクト及び動きベクトルを出力するものである。動画像のあいまいさをメンバーシップ関数で吸収し、オブジェクトの同定をファジー推論で行わせ、オブジェクトの構成要素である領域をニューラルネットワークのノード間結合の重みとして記憶させ、その動きに伴い結合の重みを入力フレームの変化に伴って更新している。市街風景の実写の実験結果から提案モデルの機能と動作が確認できた。
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Research Products
(1 results)