2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境の不確実性に対してロバストなマルチエージェントの実時間制御モデルの構築
Project/Area Number |
16500079
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
新谷 虎松 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (00252312)
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Keywords | マルチエージェント / 不確実性 / 文献推薦 / WWW / 定性推論 / 教育支援 / オークションプロトコル / ユビキタス環境 |
Research Abstract |
これまでに得られた知見から,マルチエージェントに基づく具体的な試作システムを実装し,提案手法の有効性に関して,実践的な知見を得るとともに提案モデルの有用性を検証した.ここでは,またエージェントによる適切な自動処理に関連して,実時間制御が強く要望される教育支援の分野における応用システムをWebアプリケーションとして試作した.具体的には,分散環境における意思決定をWebアプリケーションに基づく,エージェントシステムとして構築した.本試作システムの開発では,応用分野に特化した提案手法の拡張について検討すると共に,応用レベルでの提案手法の不備や欠点について考察し,改善方法について検討した.本年度の研究成果は、(1)不確実性を含む大規模知識に関連した文献情報支援システムの試作、(2)ユビキタス環境における高度なWebシステムのための実装技術の実現、(3)不確実な要因を持つ事象を教育支援するための定性推論の設計と試作、(4)不確実性を含むマルチエージェント間交渉におけるプロトコルの設計、の4点であり、論文誌9本、国際会議3本を発表した。 (1)は、不確実性を含む大規模知識を対象とした、Webシステムを構築するための実装技術の開発である。Webページの読込タイミングに依存しない、Webページ構成手法を提案した(研究成果7,8本目)。 (2)は、本課題の応用事例として、マルチエージェントに基づく大規模な文献情報共有システムおよびメールシステムをWeb上に実現するための実装手法と、それに基づく応用システムの試作を行い、本フレームワークの有用性を示した(研究成果8,9本目)。 (3)は、不確実性を扱う問題に対するアプローチとして、教育支援をテーマとし、定性推論の適用可能性を検討した。経済モデルのような開いた問題に対しても定性推論が有効性であることを示し、定性推論の不確実性の高い問題への適用に関して展望が開けた(研究成果1,2,3,4,5本目)。 (4)は、不確実性の高い問題にマルチエージェントを適用するときに有効と思われるオークションプロトコルの性質について分析した。入札者の不正に対して頑健な、新たなアルゴリズムを提案した(研究成果6本目)
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Research Products
(9 results)