2007 Fiscal Year Annual Research Report
退化現象を利用した構造学習アルゴリズムとその応用に関する研究
Project/Area Number |
16500083
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
高濱 徹行 Hiroshima City University, 情報科学研究科, 教授 (80197194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩根 典之 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (60264933)
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Keywords | 構造学習 / 構造最適化 / 退化 / 遺伝的アルゴリズム / ニューラルネットワーク / 教師付き学習 / Particle Swarm Optimization / Differential Evolution |
Research Abstract |
本研究は、教師付き学習において、退化現象を利用した構造学習アルゴリズムにより、モデルパラメータとモデル構造を同時に最適化し、汎化能力の高いモデルを得ることを目的としている。本年度は、昨年度提案したDifferential Evolution(DE)に基づく退化アルゴリズムであるDEdの性能調査とDEdの改良を中心に研究を進めた。DEdは、高速かつ多峰性問題にも強い頑健な最適化アルゴリズムであるDEに退化を導入したアルゴリズムであり、(1)正常値と損傷度の対を表現型の実数値に写像し、(2)表現型の値を使用してDEの遺伝的操作を行うとともに損傷度間の交叉を行い、(3)得られた表現型の値と損傷度から逆写像により正常値を求め、正常値と損傷度の対に戻すというアルゴリズムである。GAdでは退化圧力を高くするとモデル構造が簡単化されすぎてモデルの学習能力が不十分になるという問題があった。しかし、DEdによりニューラルネットワークの構造学習を行ったところ、DEdは退化圧力を高くしても構造が簡単化されすぎず、安定した構造学習が可能であるという結果を得た。しかし、退化圧力を高くすると構造学習が遅くなり、学習に必要な評価回数が増加するという問題が判明した。このため、さらにDEdの性能を向上させるための研究として、CGAdと同様に退化圧力を適応的に変化させるため、DEdに共進化を取り入れ、損傷突然変異を制御する制御個体集団と退化に基づく構造学習を行う学習個体集団という2つの個体集団が共進化するアルゴリズムであるCoevolutionary DEd(CDEd)の開発を開始した。今後は、CDEdの開発を継続するとともに、退化による構造学習アルゴリズムの応用として、時系列データの推定に関する研究を継続して行う予定である。
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Research Products
(9 results)