2005 Fiscal Year Annual Research Report
ベクトル量子化による汎用画像コードブックの構築と移動体画像通信への応用
Project/Area Number |
16500095
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 幸司 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00179269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 純治 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00002311)
佐賀 聡人 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (90270793)
渡部 修 室蘭工業大学, 工学部, 講師 (50343017)
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Keywords | ベクトル量子化 / 画像圧縮 / 移動体通信 / フラクタル |
Research Abstract |
携帯電話などの移動体通信端末やPADにおいても通信容量の増大にともなって画像やビデオを送受信することが可能になりつつある.通信を効果的に行うためには,データの圧縮が必要不可欠となる.JPEGやMPEGが圧縮技術として広く用いられているが,本研究では,復号化に計算負荷を必要としないベクトル量子化(VQ)技術に注目して研究を進めた.VQ技術の研究は圧縮に効果的なコードブックの構築法にある.様々な構築アルゴリズムが提案されているが,本研究では画像の局所的なフラクタル次元に注目して,画像の局所的な複雑さに応じて訓練ベクトルの大きさを変化させる「可変ブロッサイズ法」アルゴリズムを考案した.また,画像から得られたフラクタル次元の分布からブロックサイズを決定するために判別分析法に基づいて分布を最適に分割するアルゴリズムを考案した. コードブックの構築においては,学習画像から訓練ベクトルを作成し,これをクラスタリングアルゴリズによってコードベクトルを作成する.このコードベクトルがコードブックを構成するベクトルをなる.本研究では,ファジィクラスタリング(FCM)法によってクラスタリングを行った.これまでの使われていたクラスタリング法では,訓練ベクトル一つのクラスターに帰属する必要があるがFCM法によって多数のクラスターに帰属することが可能になり柔軟なクラスタリングによって質の高いコードベクトルの生成が可能となった.また,FCM法を適用するときにファジィネスを決定するパラメータを予め求める必要があるがこれを最適に定めるアルゴリズムの研究は今後の課題となる. 考案したアルゴリズムの有効性を計算実験によって確認した.VQ技術は,圧縮率と復号化した画像の再現性にトレードオフがあるが,本研究で考案したアルゴリズムはコードブックのブロックサイズが可変になっているためこのトレードオフを従来法より改善できた.すなわち,圧縮率が比較的大きく,符号画像の再現性が良好であることは実証できた.この結果は,移動体通信端末に要求される条件を満たしていると考えられる.また,復号化に計算負荷を必要としないため有効な技術となる可能性がある.今後,本アルゴリズムの有効性を実験によってさらに確認していく予定である.
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Research Products
(7 results)