2005 Fiscal Year Annual Research Report
感性情報データベースの構築とユニバーサルデザイン設計支援ツールの開発
Project/Area Number |
16500121
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
青木 弘行 千葉大学, 工学部, 教授 (20009757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 明裕 千葉大学, 工学部, 教授 (20289101)
渡邉 誠 千葉大学, 工学部, 助教授 (50272349)
小原 康裕 千葉大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (60323391)
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Keywords | ユニバーサルデザイン / 感性情報 / ガイドライン / チェックリスト / 教育 |
Research Abstract |
本年度は、前年度に構築したユニバーサルデザイン(以下UD)設計支援ツールの有用性を、具体的なデザイン展開(設計行為)を通して検証した。デザイン展開に際しては、(1)人間の要求である[基本要求・発展要求・総合要求]の中で心理的な側面を有する『発展要求』と、(2)UDの視点である[モノレベル・カラダレベル・ココロレベル]の中で使い手(生活者)に焦点を当てた『ココロレベル』という二つの観点を重視し、[安心する、わかりやすい、使いやすい、楽になる、億劫にならない、問題意識を持つ、知識を得られる、他人を意識する]をキーワードとして検討を行った。そして、有用性評価・検証作業から得られた結果を基に、UD設計支援ツールの改良作業を繰り返した。 また、この過程において、『人間のこころ(感性情報)』がより一層重要視される事例として「教育におけるUD」を取り上げ、[ココロレベル:使用したり利用したりする際に派生する人間の感性的な要因]と[総合要求:親和・魅力]という観点からガイドライン・チェックリストの構築を試みた。 構築したガイドライン・チェックリストは、児童・生徒がモノやシステムに遭遇してから使用するまでの時間軸(出会い→認識→理解→操作)をその基盤におき、(1)六つの原則[意欲の向上(魅力を感じられる)、達成感(イメージできる)、児童の多様性(差別感を感じない)、アクセシビリティ(迷わない、間違えない)、効率的システム(使いやすい)、安心できる環境(安心できる)]と、(2)児童・生徒の多様性[知覚障害、能力障害、身体特性、瞬間障害、アレルギー障害、精神的・心理的障害、モチベーションの高低差]に焦点を当て、教育的要素を加味したマトリックスとして構成した。そして、構築したガイドライン・チェックリストを基にして「誰でも使える、使いたいと思える、遊び」という観点からデザイン提案・検証作業を繰り返し、その妥当性を確認した。
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