2007 Fiscal Year Annual Research Report
不確かさを持つ非線形むだ時間ファジィシステムのロバスト制御と実システムへの応用
Project/Area Number |
16500139
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
米山 淳 Aoyama Gakuin University, 理工学部, 准教授 (30283344)
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Keywords | ファジィモデル / 非線形システム / ロバスト制御 / むだ時間 |
Research Abstract |
むだ時間を含む高木・菅野ファジィシステムの出カフィードバック則による制御系設計に関する研究を行った。本年度も対象システムを、離散むだ時間のみならず、中立型むだ時間と分布むだ時間を含むファジィシステムに拡張した。さらに、時間とともに変化する時変のむだ時間を取り扱った。 これまでに、離散的なむだ時間を含むファジィシステムの解析や制御系設計を行ってきたが、それを、中立型むだ時間と分布むだ時間を含むファジィシステムのそれらに拡張し、安定化制御系の設計とフィルタの設計をそれぞれ行った。それらの結果に基づき、観測出力のみに基づく出力フィードバック制御則の導出を行った。また、実システムへの適用を考慮して、ロバスト性や外乱抑制を有する出カフィードバック則の導出も行った。 また、むだ時間に関しても、一定のむだ時間に対する結果を参考に、時変の未知むだ時間に対応する結果に拡張した。これらにより、より実システムに対応したむだ時間を考慮することができるようになった。 最後に、得られた制御則の数値的なシミュレーションを行った後、実システムへの適用を行った。まず、数値シミュレーションにより、得られた理論の有効性を実証した。つぎに、倒立振子やヘリコプタシステムに、得られた制御則を適用し、実験を行った。これらの実システムには、システム内に信号の伝達遅れや計算時間による遅れが生ずることがある。なお、実システムに理論を適用する際に、サンプリング時間を考慮した手法も取り入れた。本研究の安定化制御則やフィルタを構成し、実システムに実装することで、理論の有効性を確認した。
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Research Products
(15 results)