2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500142
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
前田 裕 関西大学, 工学部, 教授 (60209393)
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Keywords | 神経振動子 / FPGA / 学習 / 同時摂動 / ハードウェア実現 / FPAA |
Research Abstract |
神経振動子を含めたニューラルネットワークのハードウェアによる実現は、ディジタルコンピュータによる計算手法に対し、新しい知的な計算機構の構築という観点から重要な課題である。 この研究では、FPGAあるいはFPAAを用いて神経振動子を実現することを前提に、神経振動子の発振の制御への同時摂動最適化法の導入について検証を行った。また、各種ニューラルネットワークのハードウェア実現についても検討した。 同時摂動を用いた神経振動子の学習に関する検討を行い、所望周期を発生させるように神経振動子内のパラメータを同時摂動法で逐次的に求める手法を提案した。さらに、このような学習機能を持つ神経振動子をMatLab上で作成し、動作確認を行った。 つぎに、FPGAでの実現とFPAAでの実現に分けて、学習機能を有する神経振動子のハードウェア化を行った。FPGAへの実装では、MatLab上で試作されたプログラムをHDLに変換し、FPGAへの実装を行うアプローチとVHDLを用いて直接の設計を行う方法について試みた。前者のアプローチについては、基本設計を完了した。後者については、FPGAへの実装が完了し、その動作確認を行った。その結果、学習により、決められた周期にパルスが発生する神経振動子システムが完成した。 FPAAによる実装の試みでは、基本設計を行いその動作をシミュレーションにより確認した。さらに、各部の動作をFPAA上で実現し動作の確認を行った。アナログシステムによる神経振動子の実現の可能性について、有効な結果が得られた。 さらに、ホップフィールドニューラルネットワークおよび双方向連想メモリのようなリカレント型のニューラルネットワークに関しても、同時摂動学習則による、学習機能を有したハードウェアシステムを試作した。
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