2005 Fiscal Year Annual Research Report
文字メディアに対する視覚的感性の定量的表現法と創作支援技術の研究
Project/Area Number |
16500147
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Research Institution | Kumamoto National College of Technology; an Institute of National College of Technology; Japan |
Principal Investigator |
三好 正純 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 教授 (80110162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下塩 義文 熊本電波工業高等専門学校, 情報通信工学科, 教授 (80099887)
古賀 広昭 熊本電波工業高等専門学校, 情報通信工学科, 教授 (40249884)
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Keywords | 文字メディア / レタリングデザイン / 感性 |
Research Abstract |
書道やレタリングなどの文字メディアは、文字の書き方や文字配置の違いで見る人に様々な印象を与える。本研究では、文字メディア創作における工学的支援技術の提供を目的として、文字(カラー文字)の書き方・文字配置の特徴と人の視覚的感性との関係を明らかにし、その定量的表現法について検討した。 まず実験1として、ゴシック体を基本に形態(線の先端形状と線の太さ)と色(色度と明度)とを変化し、カラー文字から受ける印象を調査した。調査では、カラー文字サンプルをLCDで提示し、被験者は各サンプルを見ながら印象を言語イメージスケール(カラーデザイン研究所)上の印象語にマークして回答した。結果として、カラー文字から受ける印象は色に対する依存度が高く、形態に対する印象変化はhard-softの印象軸方向に顕著であることが見出された。また、文字配置については文字並びをみて、ちょうどよく(バランスよく)感じられる文字間隔を調査した。結果として、文字間隔の尺度に誘導場理論に基づく距離尺度が有効であり、最適な文字間隔の存在が見出された。 次に実験2として、既存フォント(ゴシック体、楷書体、隷書体など)に色を付加した実用カラー文字に対する印象を調査した。調査では6種の印象語対(予備実験で選定)を用い7段階のSD法で評価した。結果として、実用カラー文字に対する印象は色の依存度が高く、フォントによる印象変化は印象語対の‘格調ある-くだけた'および‘柔軟-堅固'で顕著であった。 定量的表現法の検討として、実験1では線の先端形状をZ型フーリエ記述子の高調波成分で表現し、実験2ではフォントの形状を丸みのある・なしで2値化して表現した。また、色はCIE表色系の色度xyと明度Yで表現した。これらに線の太さを加えて文字の特徴パラメータとし重回帰分析を用いてカラー文字に対する印象予測式を得た。
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Research Products
(1 results)