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2004 Fiscal Year Annual Research Report

自然言語における隠喩構造の認知的・身体的基盤に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16500159
Research InstitutionTokyo University of Agriculture and Technology

Principal Investigator

篠原 和子  国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (00313304)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松中 義大  東京工芸大学, 芸術学部, 講師 (00318908)
Keywords空間認知 / 参照枠 / 語義 / 時間メタファー / 感情メタファー / 接続詞
Research Abstract

(1)空間認知についての認知科学的実証研究
・レビンソンの提示した2物体間の座標軸の写像の3パタン(反射・平行・回転)に関し,日本語の前後軸は特定の条件下で優勢な反射パタンから非優勢な平行パタンにシフトする。このシフトを起こす要因に,視点の移動と物体の移動が含まれることを,CG動画を用いた認知実験により確認した。
・レビンソンおよびタルミーが提示した空間参照枠の分類には含まれていない特殊な参照枠として我々が発見した「対象物整列型写像」の生起条件をさらに詳しく検証するため,写真画像を用いた認知実験を行い,我々の先行研究で未確認だった以下の点を明らかにした。(1)対象物の左右軸だけでなく前後軸でも対象物整列型写像が起こる。(2)対象物の前後軸の方が左右軸よりもこの現象を誘引し易い。(3)呈示文が主題化構文か非主題化構文かは,この現象の生起に影響しない。
(2)空間語彙の意味についての認知意味論的モデル構築
(1)の成果に加え,「手前」「先」などの語彙における参照枠シフトパタンを検証し,そこから「前・後ろ・手前・先」における空間参照枠の語義的指定の差異を明らかにしてそれらのモデル化を行った。
(3)空間位相に関連する語彙の時間への意味拡張
日本語の時間接詞「うちに」のもつ空間的意味がどのように時間メタファーと結びつくかを,認知言語学的方法により仮説化した。
(4)感情メタファーの概念写像,および経験的・身体的基盤の研究
文学作品をコーパスとして「消化器系」に基づく日本語と英語の感情メタファーのデータ比較を行い,双方の言語にみられる共通点と相違点を検出した。
(5)上記(1),(2),(4)の成果を平成16年度に開催された日本認知科学会,日本認知言語学会,LCM国際学会,CSDL国際学会において発表した。(3)は2005年7月開催の国際認知言語学会において採択され口頭発表予定である。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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