2005 Fiscal Year Annual Research Report
Aralar欠損マウス脳における細胞学的化学的構築の形態学的解析
Project/Area Number |
16500222
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中河 志朗 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70073666)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 圭子 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70108869)
|
Keywords | Aralar / 髄鞘 / ノックアウトマウス / N-acetylaspartate / calbidin D-28k / オレキシン / セロトニン |
Research Abstract |
脳や骨格筋に特異的に発現するミトコンドリア内膜局在のカルシウム結合性アスパラギン酸・グルタミン酸輸送体(AGC)であるAralarをノックアウトしたマウス(Aralar-KOマウス)について、昨年度に得られた研究成果の一部を論文にまとめ、公表した(J.C.B.,2005)。すなわち、Aralar-KOマウス脳においては、顕著な細胞学的構築の異常は認められないが、髄鞘形成不全が脳の各部位に認められることを報告した。さらに、この髄鞘形成不全の原因としては、脳における髄鞘の脂質の成分であるgalactosyl cerebroside量の低下によることを明らかにした。 本年度に取り組んだ研究としては、Aralar-KOマウス脳における細胞学的構築の顕著な変化が認められないために、特異な化学物質を含有する神経細胞の数や分布に関して、免疫組織化学法を使用し、野生型、ヘテロ型、ノックアウトのそれぞれについて比較検討した。そのなかで、大脳皮質を構成するcalbidin D-28k含有神経細胞の数や分布様式については、野生型とヘテロ型との間において顕著な変化を認めることができなかった。さらに、オレキシン含有神経細胞に関しても、野生型とヘテロ型との間における有意な相違を認めることができなかった。 今年度までの研究において野生型とヘテロ型との間における有意な相違を観察できたのは、セロトニン作動性神経細胞のみで、野生型に比べてヘテロ型において神経細胞の数が減少していた。
|
Research Products
(1 results)