2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高精度高速電気インピーダンス測定装置を用いたin-vitro栓子検出技術の開発
Project/Area Number |
16500300
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
根武谷 吾 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (00276180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野城 真理 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80014231)
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Keywords | 電気インピーダンス / 頸動脈 / FEM / 血栓 / Bluetooth / 無線通信 / 有限要素法 / 無侵襲計測 |
Research Abstract |
今年度の研究成果は、以下の通りである。 1 高精度高速電気インピーダンス測定装置の開発 昨年度に得られた、電気インピーダンス測定の高精度化に必要な技術仕様を盛り込んだ測定装置を開発した。これにより、測定周波数1MHzにおいて測定精度0.1%、測定速度1msを実現した。しかしながら、長時間のバッテリ駆動を行うには消費電力が大きいため、測定アルゴリズやDSPの最適化をはかることが必要であることがわかった。 さらに、これまでの装置では光ファイバを用いて測定データをメインPCへ送信していたが、患者の低拘束化をはかるために無線化を試みた。無線化の方法として、SMK社製BluetoothモジュールBT201と同規格Bluetoothモジュールを内蔵したDell社製PDA Axim50Vを用いた。使用したBluetoothの規格(Class 2)は、周波数帯域が2.4GHz帯で出力電力が1mWである。この出力は、携帯電話の1/180、PHSの1/80である。 通信性能を評価するために、任意の数値データを連続して送受信できる評価プログラムを開発し、通信性能の評価を行った(通信速度115.2kbps)。屋内と屋外でBluetoothモジュールとPDAの距離を10〜90mまで、10m間隔で変化させ、それぞれの距離で0〜999の1000個のデータ群を10回ずつ送受信した。測定の結果、通信距離が屋内で40m、屋外で30mまで100%の受信精度が得られることがわかった。 2 有限要素法を用いた頸部モデル構築法に関する検討 昨年度は単純化した三次元頸部モデルを構築したが、今年度は、CT画像から三次元頸部モデルを直接構築する方法を検討した。その結果、皮膚・脂肪・筋肉・血管・血液・骨を含めた複雑な有限要素モデルが構築できることがわかったが、十分な空間分解能を得るためには現在使用しているPCのメモリ空間制限(2GByte)では、不十分であることがわかった。次年度は、64bit CPU・OSを用いたシステムを構築しソフトウエアの移植を行う。しかしながら本研究で得られた技術的なノウハウは、胸部、肝臓、骨のモデル化に有用であった(研究成果参照)。
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Research Products
(6 results)