2004 Fiscal Year Annual Research Report
肝発癌の進展と血流動態および肝類洞機能変化:造影ハーモニック法による病態解明
Project/Area Number |
16500326
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
工藤 正俊 近畿大学, 医学部, 教授 (10298953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗像 浩 近畿大学, 医学部, 教授 (90111294)
地挽 隆夫 GE横河メディカル超音波研究室, 室長
福永 豊和 近畿大学, 医学部, 講師 (90330315)
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Keywords | 肝細胞癌 / 腺腫様過形成 / Coded phase inversion harmonic / CD68 / Kupffer細胞 / 高分化型肝癌 / 動脈血流 / 門脈血流 |
Research Abstract |
I.病理学的・生物学的解析 1.あらかじめ門脈血流が流入することが門脈造影下CT(CTAP)にて判明し、動脈血流が乏血性である結節について組織学的に検討した結果、これらの病理学的診断は前癌病変である腺腫様過形成と高分化型肝癌の2つのタイプに分けれることが判明した。さらにはその組織を検討すると門脈域が周辺の肝組織よりはやや減少するが、保たれるものも数多く存在することが判明した。これらは低・中分化型肝癌においては門脈域がかなり欠如することとは対照的である。 2.これらの生検組織材料を用いてCD68染色を行うとKupffer細胞が腺腫様過形成や高分化型肝癌に多数存在し、低・中分化型肝癌には低下することが明らかとなった。 II.臨床的精密画像解析 1.Coded phase inversion harmonic imagingを用いた肝腫瘍の血管構築の解析により典型的な肝細胞癌は動脈血流が極めて多く、前癌病変および高分化型肝癌の中には動脈血流は流入せず、少し遅れて門脈血流と考えられる血流が流入することが確認された。これらの門脈血流と動脈血流のタイミングの差には腫瘍外部の血管に関心領域(ROI)をおき、time intensity curveを作成することにより早期動脈相と中期の動脈と門脈が混在する相に明瞭に分離し得、動脈優位の結節か、門脈優位の結節かが明らかとなる手法を開発することができた。また、Kupffer imagingにおいては腺腫様過形成ならびに高分化型肝癌ともにKupffer細胞の存在を認め、Coded phase inversion harmonic imagingのpost vascular phaseにおいてこれらの結節には造影剤の沈着が認められることを証明した。これらは超磁性体鉄造影剤を用いたMRI(SPIO-MRl)の所見とよく一致した。 2.研究開発装置(GE社製LOGIQ緊急開発装置)を用いてaccumulation modeを開発したが、これにより肝腫瘍の血管構築が静注後20秒間で容易に描出し得ることが判明した。また、多血性肝癌の内部にはVEGFなどの血管新生因子が増加していることも証明した。
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Research Products
(33 results)