2005 Fiscal Year Annual Research Report
超音波エネルギーによる膀胱癌へのアポトーシス誘導物質注入治療システムの確立
Project/Area Number |
16500328
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
小川 皓一 福岡大学, 医学部, 助教授 (60078780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立花 克郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40271605)
入江 豊 福岡大学, 医学部, 助手 (80352235)
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Keywords | レーザー顕微鏡 / 超音波 / 癌細胞 / ヘマトポルフィリン |
Research Abstract |
特注の超音波発振プローブを用いた膜式細胞培養容器では通常の回転式試験管超音波照射方式に比べ著しく細胞殺傷率の低下が認められた。また、膜式細胞培養容器の超音波照射後方に超音波吸収材の有無で2-3倍の違いがあった。一方、超音波周波数、強度、パルス、Duty factorをそれぞれの条件を変位させても同様の傾向が認められ、超音波照射の環境に依存した。アポトーシスはAnnexin V-FITC染色法を用い測定したところPRF O.5Hz、Duty factor25%、周波数変位幅を1.011MHzを中心に12%振った条件で最もアポトーシス誘発が著明であった。超音波強度の増加によってネクローシスが著明になるにつれ、アポトーシスは認められなくなり、0.5-1.2W/cm2でアポトーシスのピークが認められた。Annexin V-FITC染色法およびPI染色ほの併用で測定したところ、前者で16.5%、後者で5.9%の細胞染色率が認められ、超音波の条件にかかわらず両者が染色された細胞が多く存在した。マイクロバブルの種類の違いは今回の実験条件では優位な差は認められなかった。一方、前記の超音波条件下での遺伝子導入率実験ではアポトーシス、ネクローシスの誘発率との解離曲な現象は観測されなず、5-10%の遺伝子導入率にとどまった。使用された20ミリ直径の超音波プローブで周波数を変えたところ、1.011mHzを中心に12%前後に変化させたところ、中心周波数のピーク消費電力の50%近い減少が認められた。しかし、本実験では4個の20ミリ素子を並列に使用したので、細胞殺傷率では超音波変化させた群が優位に安定した、再現性の高い結果が得られた。
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