2005 Fiscal Year Annual Research Report
運動能ならびに筋力の維持・改善に有利な自律神経・内分泌的環境についての検討
Project/Area Number |
16500333
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
南 尚義 東北大学, 病院, 講師 (80333821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上月 正博 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70234698)
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Keywords | 運動耐容能 / 骨格筋 / レニン・アンジオテンシン / 女性ホルモン / 加齢 |
Research Abstract |
(目的)高齢雌ラットを用い、運動、女性ホルモン、アンジオテンシン変換酵素阻害薬が運動耐容能に与える影響を調べた。(方法)ラットにおける閉経期である1年齢の雌Wistarラットをコントロール群(C)、運動トレーニング群(EX)、エストロゲン補充群(Est)、エストロゲン補充+運動群(Est+EX)、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(Perindopril)投与群(Per)、Perindopril投与+運動群(Per+EX)に分けた。運動はトレッドミルで週5日、20m/min、傾斜0度の条件で一日60分行った。Perindoprilは2mg/kg(体重)を毎日経口投与した。エストロゲン(17β-estradiol)は週2回25μg/kg(体重)皮下投与した。半年後、多段階運動負荷トレッドミル(Koch LG Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol 288;466-472:2005.)により運動耐容能を評価した。(結果)C群に比べEst群で、運動耐容能は有意に上昇していた。Est+EX群の運動耐容能はEst群に比べ更に有意に上昇していたが、EX群のそれと同程度であった。Per群の運動耐容能はC群と比べ有意差はなかった。Per+EX群の運動耐容能はEX群と比べ差はなかった。(結論)エストロゲンは単独で閉経後加齢に伴う運動耐容能の低下を抑制する可能性が示唆された。アンジオテンシン変換酵素阻害薬は閉経後加齢に伴う運動耐容能の低下には影響を与えなかった。トレーニング効果の獲得にはエストロゲンの多寡ならびにアンジオテンシン変換酵素阻害薬は影響を与えないことが示唆された。
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