2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500346
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
新田 收 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助教授 (80279778)
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Keywords | 手すり / アシスト機構 / 起立動作 / 高齢者 / 介助 / リハビリテーション / 機能低下 / 日常生活活動 |
Research Abstract |
目的: 本研究では高齢者を対象とし,運動機能を引き出す「アシスト型手すり」の開発を目的とした.本研究で想定する使用者は,運動機能低下により,ベッドなどからの立ち上がりに障害を感じるものであり,人的な介護なしでは立ち上がることが困難な者とした. 事前分析: 動作のパターンや立ち上がりの方法を把握する事を目的として,高齢者を対象とした平行棒を使用した立ち上がり動作の分析を行った.この結果運動機能が低下した高齢者では起立時体重心が後方に残り,手すりを上肢の力で引き寄せることにより起立しようとする動作が多く確認された.この動作は下肢への負担が大きいことが知られており,手すりの移動規制はスムーズな重心移動を促すことを目標とした. 装置の設計: 製作した装置は直動型アクチュエータ,手すり,制御用PC及びフレームで構成した.高齢者の立ち上がり動作を参考に,各軸のストロークは650[mm],最大移動速度は250[mm/s],最大可搬質量を50[kg]とした.木製の長さ300[mm]の肘置き型の手すりがZ軸のスライダに取り付け,X軸及びZ軸を協調して動作させることで,手すりをXZ平面の任意の位置に移動することができる設計とした.さらに,手すり部に6軸力覚センサを装着し,手すりに対する負荷が制御用PCにフィードバックされる設計とした. 動作制御: 手すりの位置は制御用PC上の制御プログラムで,XZ各軸のACサーボモータに取り付けられたエンコーダ情報をもとに制御するプログラムとした.軌道計算は,設定が容易で直線及び多様な曲線を表現することができるベジェ曲線を用いた. 実験: 健常成人15名による手すり動作実験を行った.手すりが起立動作に同期して移動する設定とてすりが固定されている場合を行い,この時の四肢の筋活動の差異を分析した.この結果手すりを起立動作に同期させ移動させた場合上下肢の伸展筋活動負担を軽減させることが示された.
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Research Products
(3 results)