2005 Fiscal Year Annual Research Report
超音波画像を用いた下肢切断者内部組織の自動輪郭抽出と三次元画像構築
Project/Area Number |
16500358
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
小山 浩幸 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (40052881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 隆志 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (90011030)
山本 紳一郎 芝浦工業大学, システム工学部, 助教授 (30327762)
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Keywords | 超音波画像 / 義足ソケット / 下肢内部組織 / 自動抽出 / 三次元画像 / 筋線維 / CAD / CAM / モデリング |
Research Abstract |
本研究はコンピュータ支援による義足ソケット製作として、立位姿勢での撮影が可能である超音波診断装置により下肢切断者の内部組織を撮影し、各内部組織の輪郭の自動抽出を行う。自動抽出後に各内部組織の三次元画像構築と三次元モデリング及び力学的解析を行うことにより、今まで経験に頼っていた義足ソケット製作に対して、切断部に圧力やずれの負担を軽減できるソケット製作システムへの導入を図ることを目的としている。さらに、下肢の超音波撮影によりえられた画像から筋の識別を行うためとして、筋膜、腱膜及び筋線維の自動抽出から筋線維モデルの自動生成システムを開発し、ヒトの不随運動である伸張反射応答メカニズムを明らかにすることを目指している。 平成17年度は平成16年度における下肢内部組織の自動抽出アルゴリズムの考案と自動抽出の試み、また、筋線維では静止画像から筋線維を自動抽出した結果を踏まえて、下肢内部組織の自動抽出、三次元画像構築化、CADデータへの変換プログラムの作成を行った。また、筋線維の時系列変化における自動抽出のためのアルゴリズムの考案を行った。 平成17年度の研究実績は、下肢切断者内部組織の自動抽出では皮膚、筋は問題なく抽出できたが、骨は超音波が通らないため骨表面の形状を正確に抽出することができなかった。下肢の各内部組織の三次元画像構築では、骨と切断部位を除き、ほぼ三次元画像化に成功した。切断部位はソケットに直接触れることがないため手動により補間した。平成16年度では体軸方向に対して垂直な面での画像により自動抽出を行ったが、今年度は体軸方向での輪郭点の抽出を試み、凹凸の少ない輪郭を作成することができた。また、CADデータへの変換プログラムの開発を行った。このプログラムにより三次元モデル製作が可能となり、次年度には切削、光造形及び粉末多層成形からいずれかの成形法で各内部組織の三次元モデルを実施する予定である。また、三次元画像化では組織表面に凹凸があり補間とスムージングを行う必要があることと、骨の自動抽出、抽出された各内部組織の精度検証をCT、MRI画像撮影により実施する予定である。 下肢の筋の識別のための筋膜、腱膜及び筋線維の自動抽出では、筋膜、腱膜は分離度フィルターによる抽出後に、2値化・ラベリングにより長さが長いラベルを取り出して回帰直線を当てはめる手法によって自動抽出した。筋線維は斜めの線という特徴から、分離度により自動抽出した。実際の超音波画像30フレーム/秒で撮影された動画像であり、この多数の画像から連続的に自動抽出するアルゴリズムを考案した。今後は筋膜、腱膜及び筋線維の時系列変化を求める予定である。
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Research Products
(5 results)