2004 Fiscal Year Annual Research Report
光トポグラフィー法を用いた手続き記憶検査課題遂行時の脳機能活動の検討
Project/Area Number |
16500368
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
岡崎 哲也 産業医科大学, 医学部, 講師 (40352314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蜂須賀 研二 産業医科大学, 医学部, 教授 (00129602)
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Keywords | 近赤外線分光法 / 光トポグラフィ / 手続き記憶 / 前頭葉 |
Research Abstract |
近赤外線分光法を用いた光トポグラフィー装置によって手続き記憶検査課題遂行時の脳機能活動を検討するにあたり予備研究として,簡便な前頭葉賦活課題遂行中の脳機能活動の測定を試みた.右手利きの健常者9名(男性5名,女性4名,平均年齢30.8±7.2歳)を対象とし,光トポグラフィ装置(ETG-100,日立メディコ)のプルーブを前頭部へ装着し計22チャンネルの測定を行った.パソコンのモニター上へグー・チョキ・パーのイラストを2秒毎にランダムに呈示し,イラストに対し後出しのジャンケンを右手で行うよう指示した.実験(1)は統制条件(レスト)として後出しで勝つジャンケンを40秒間,実験条件(タスク)として後出しで負けるジャンケン(ステレオタイプの抑制課題)を20秒間行い,これを3回繰り返すブロックデザインを用いた.実験(2)は実験(1)に準じ,統制条件(レスト)として後出しで勝つジャンケンを40秒間,実験条件(タスク)としてはモニター上に順次呈示されるイラストを見ながらイラストが現れたときにその1つ前に呈示されていたイラストに勝つように出す1-backジャンケン(ワーキングメモリ賦活課題)を20秒間行い,これを3回繰り返すブロックデザインを用いた.後出し負けジャンケンおよび1-backジャンケンのいずれも遂行中に前頭前野の多くのチャンネルで酸化ヘモグロビン量の増加が観察され,脳活動の賦活を示すことができた. また,若年健常者や脳損傷者を対象に運動性技能学習課題として鏡映描画課題,知覚性技能学習課題として鏡映文字判読課,認知性技能学習としてトロントの塔課題を施行し,各課題遂行時の脳機機能活動測定を行う際の実験条件,統制条件としての課題呈示法について検討を行った.
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