2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500376
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
瀧澤 文雄 千葉大学, 教育学部, 教授 (50114294)
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Keywords | 身体観 / 生成過程 / 現象学的分析 / 国際比較 / 日本 / ドイツ / イギリス |
Research Abstract |
本研究の目的は、現象学的観点から身体観の生成過程を分析・解釈し、明示することである。特に日本・ドイツ・イギリスにおいて身体観がどのように異なっているのか、その身体観に国民性があるのかどうか、しかもその身体観は生活の中でどのように成立するのかを、国際比較することにより検討する。このことによって、身体観生成過程のモデルを図式として提示する。 <平成18年> 本年度は3年計画の最終年度である。昨年度に収集した具体的な資料を処理し整理・検討すること、さらにこれまでの研究成果を再検討することによって、身体観の生成過程についてモデルを洗練させ、それを明示することが本年度の目的となる。特に、国・地域・年齢による身体観の差異がなぜ生ずるのかについて考察することによって、身体観生成過程のモデルをより明確にし、それを完成させた。 これまで収集した資料を整理し、モデルについての検討をさらに加えた。特に平成16年に実施した体育関係の学生による身体観のアンケート結果(日本・ドイツ・イギリス)を詳細に検討し直した。この内容については、長野で開催された第28回日本体育・スポーツ哲学会において発表した(9月3日)。さらに、スポーツや身体に関わる体験と風土による違い等を生じさせる過程について考察し、生成要因を含め妥当性のあるモデルに修正した。それを、9月にカナダで開催されたIAPS(国際スポーツ哲学会)大会において、身体観の国際比較およびその生成過程として発表した。大会中参加者と当該テーマについて議論し、資料を収集した。これまでドイツとイギリスの調査・検討だけであったので、特にアメリカ・カナダの参加者から予備的な資料を集めた。大会後、アメリカに渡り身体観について調査し、さらなる資料を収集した。 これまでの研究成果を報告書にまとめ、身体観生成過程についてのモデルを図式として提示した。
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