2005 Fiscal Year Annual Research Report
表現運動(舞踊)の指導力を向上させるために有効な指導言語と評価との関係について
Project/Area Number |
16500386
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Research Institution | Chukyo Women's University |
Principal Investigator |
猪崎 弥生 中京女子大学, 健康科学部, 教授 (00176124)
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Keywords | 表現運動 / 舞踊運動 / 評価 / 評定用語 / 指導 / 指導言語 / 動作分析 |
Research Abstract |
3年度計画の2年目にあたる平成17年度は、3つの観点で研究を遂行する予定であったが、1つ目の観点である舞踊運動を評価する観点と運動分析との関連の検証を中心にして遂行した。そこで、下記のように研究を進め、その成果を博士論文の一部としてまとめた。 1.舞踊運動を評価する観点(観察する眼)と運動分析との関連の検証 スポーツ専攻学生、舞踊指導経験のある教師、舞踊熟練者のグループに8つの舞踊運動を19対語の評定用語で評価することを求めた評定実験とその呈示刺激である8つの舞踊運動の動作分析の結果との関連の検討を通して、次のように考察された。 (1)舞踊熟練者は、19対語の評定用語を個別に捉えるのではなく、2つから3つのまとまったグループとして捉え、一方、学生では6グループ、教師は3〜6グループであり、熟練するにつれて舞踊運動をより有機的な全体性として捉えていく。 (2)舞踊熟練者は、時間性では継続する時間感覚で捉え、空間性では2次元的なデザインで捉えるのではなく、3次元的な運動範囲で捉えるということが考察された。 2.舞踊指導のビデオ記録からその言語と舞踊運動の変容の分析 中学1年女子1名の舞踊指導における指導言語と舞踊運動の変容を分析することを通して、力性の用語を中心に16年度で設定された評定用語と同様な語彙を用いていることが考察されたが、この点は今後の課題として検討していく予定である。 3.抽出された有効な指導言語と評価の観点の検証 16年度の研究において導き出された19対語の評定用語と上記の2における分析により考察された指導言語を検討することを通して、普遍的な評価の観点である評定用語の設定に関しては、来年度の課題として残された。
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Research Products
(1 results)