2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500421
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Research Institution | Sendai College |
Principal Investigator |
藤井 久雄 仙台大学, 体育学部, 教授 (90275587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉澤 史昭 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (10269243)
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Keywords | 運動 / トレーニング / 体たん白質合成 / 翻訳開始因子 |
Research Abstract |
運動は体たん白質合成を高め、筋肥大を導く。運動を繰り返すこと、いわゆるトレーニングをすると、実際に骨格筋は肥大し、その量および質が向上することになる。したがって、体たん白質合成に対する運動の影響をみる場合、一過性運動、そしてトレーニングの効果をふまえた検討が必要となる。近年、効率的な運動、トレーニング法に関する研究はもちろんのこと、運動後の食事に関する研究も進み、たん白質、またはその主成分である必須アミノ酸と炭水化物の混合食が、体たん白質合成を高めるために有効で、その摂取タイミングとしては、運動後できるだけ早いことがよいことも明らかになってきている。しかしながら、運動やトレーニング、そして運動後に摂取する栄養素が、どのような機序により体たん白質合成を高めるかについては明確な結論を得ていないのが現状である。そこで、本研究では、この機構を解明することを目指した。すなわち、本研究では、体たん白質合成の翻訳開始段階での調節において、重要な働きを持っ翻訳開始因子eIF4EおよびS6K1の活性に着目し、一過性運動およびランニングトレーニングがラット骨格筋における体たん白質合成の翻訳開始調節機構に及ぼす影響について検討した。その結果、一過性運動やトレーニング、そしてその後の食餌の摂取でラット骨格筋における翻訳開始因子の活性が影響を受けることから、今後、それらの条件をうまく組み合わせることにより、さらに体たん白質合成を効率よく高めることができるだろう基礎的情報を得ることができた。
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