2004 Fiscal Year Annual Research Report
両側体肢同時動作時に見られる機能低下現象に及ぼすトレーニング効果の生理学的機構
Project/Area Number |
16500422
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Research Institution | International Budo University |
Principal Investigator |
谷口 有子 国際武道大学, 体育学部, 教授 (80217140)
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Keywords | 両側性機能低下 / 筋力 / トレーニング / 脳波 |
Research Abstract |
上肢あるいは下肢において両側同時に動作を行った場合、一側単独の場合と比較して機能低下(bilateral deficit)が観察される。これに関与していると考えられている主なメカニズムは、a)注意の分散、b)相反性抑制、c)大脳半球間抑制の3つであるが、筋力発揮時にみられる両側性機能低下と反応時間に見られるそれとは異なるメカニズムによって制御されている可能性が示唆されており、それぞれのメカニズムを個別に検討する必要がある。上記のメカニズムのうち、大脳皮質レベルのメカニズムであるa)、c)について、反応刺激に対する注意や予期と関連しているCNV(Contingent Negative Variation)の振幅、movement-related cortical potential等の脳波分析法を用いて検討した研究は少なくなく、トレーニングによる変化を調べた研究はまったく見当たらない。そこで、「トレーニングによるbilateral deficitの特異的修飾」に大脳皮質レベルのメカニズムであるa)、c)がどのように関与しているかを脳波を解析することによって検討する。今年度(平成16年度)は、筋力発揮時に見られる両側性機能低下について検討した。体育大学学生を被検者とし、実験の主旨について説明し、実験参加の同意を得てから予備実験を行った。ストレインアンプとロードセルを用いて示指の外転動作による等尺性最大随意筋力を測定する装置を試作し、両側同時、一側左、一側右の3条件について測定を行った。脳波計(日本光電株式会社製、Neurofax EEG-2100)を用い、等尺性最大随意筋力発揮中に左右の手の第一背側骨関節から表面電極により筋電図を導出し、データレコーダ(日本光電株式会社製、PC208Ax)に記録した。現在これらのデータを分析中であり、今後はトレーニング実験に入る予定である。
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