2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500438
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
花澤 寿 千葉大学, 教育学部, 助教授 (50238044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 純 千葉大学, 教育学部, 助教授 (30252886)
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Keywords | 摂食障害 / 動物介在療法 / レプチン / コルチゾール / EDI / ストレス応答 / 満腹物質 / ホルモン |
Research Abstract |
摂食障害(神経性無食欲症;AN、神経性大食症;BN)が増加しており、社会的にも重要な問題となっている。病識に乏しく、治療に拒絶的な症例や心理的背景や葛藤を言語化することが困難な症例も少なくない。その為、治療導入や言語的交流の困難な症例の為の新たな治療法の確立が急務であると考えている。動物介在療法(Animal Assisted Therapy=AAT)は対象者の身体的機能、社会的機能、精神面の向上・回復等を目的としている。AATが人の精神に与える影響として、社会性の改善や自尊心、責任感、自立心を高め、ストレスを緩衝する作用等が挙げられており、これらの作用が摂食障害の治療において衝動のコントロール、自己評価の向上等の効果をもたらすか否かについて検討した。被験者として18歳から23歳までの健常者100名(内1名男性)を対象として摂食障害調査票(Eating Disorder Inventory ; EDI)をおこなった。この結果、健常者とされるグループ中には、比較的高得点の摂食行動に異常ありと示唆されるグループが存在することが明らかとなった。このグループは全体の約25%であり、摂食行動の異常を示す者が潜在的にかなりの数存在することが考えられた。健常女性被験者に1時間戸外で小型犬と交流を経験させ、その前後でのストレスホルモンを含め様々な生理活性物質を測定した。この結果、コルチゾール値が体験後有意に低下しておりリラックス効果があることが示された。また、DHEA値も5例中4例で低下しており、この効果を裏付ける結果であった。さらに興味深いととには肥満傾向にある被験者では満腹物質であるレプチンの値が低下することが示唆された。
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Research Products
(1 results)