2005 Fiscal Year Annual Research Report
IT利用による自主的ウォーキング奨励プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
16500447
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
尾尻 義彦 琉球大学, 医学部, 助手 (00136904)
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Keywords | ウォーキング / 歩数計 / 体組成 / 血圧 / 脈波 / 骨密度 |
Research Abstract |
沖縄本島北部のN村において、IT利用による自主的なウォーキングの奨励に関するプログラムを実施した。本プログラムは、歩数計を用いた歩数データにより現在の歩行状況を確認し、その結果に基づいて次の歩行運動の目標を設定することで、自主的なウォーキング実践を促すものである。使用した歩数計(オムロン、HJ-720IT)は、歩数を本体にメモリーし、パーソナルコンピューターにそのデータを転送することで、1日の歩数合計や1時間毎の歩数変化、10分以上連続歩行した歩数などをコンピューター画面上で図表などによりわかりやすく確認することが可能である。また、ウォーキングの普及と定着を目的として、週に1度のウォーキングを村内の運動公園内で実施した。プログラムの実施前(H16年8月)と半年後(H17年2月)、1年後(H17年8月)に検査を実施した。検査は、体組成(タニタ、BC-118D)、血圧脈波(フクダ電子、VS-1000)、骨密度(McQueウルトラソニック、CUBAクリニカル)、運動負荷心電図・血圧測定、血液生化学検査(血糖値、中性脂肪、総コレステロール等)、およびアンケート調査を、プログラムの参加者と非参加者を対象に行なった。 検査を受けた者は、実施前が109名、半年後が93名、1年後が112名であった。検査受診者の内でプログラムへの参加者は、半年後の61名(65%)から1年後の49名(44%)に減少した。歩数計の利用者も半年後の53名(プログラム参加者の87%)から1年後の34名(プログラム参加者の69%)に減少した。歩数計の使用は、運動への意欲や運動継続の動機付けに大きく寄与したが、1年後には若干低下した。歩数計からパーソナルコンピューターへのデータ転送の操作が煩雑であったり、利用できるパソコンの台数が少なかったことで、その機能を十分に生かせなかったとが原因であった。
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